【表題】 破砕モミガラ敷料による家畜のふん尿処理試験(完了)

【著者名】 伊東芳夫;下平秀丸;土井克彦;鶴田正義;原 祐義;吉木忠彦;菱岡 守
【所属】 佐賀県畜産試験場
【発行年】 1979
【雑誌名】 佐賀県畜産試験場試験研究成績書
【巻】 15
【頁】 38−65
【要約】 家畜の敷料としてオガクズが多量使用されているが、年々不足が続き価格が高騰し問題となっている。そこで、未利用資源であるモミガラの利用に着目したが、原物のままでは運搬・貯蔵、およびふん尿処理としての吸水性・腐熟等が問題となると考えられ、粉砕モミガラの利用を図るため、次の4課題について検討を行った。[1.モミガラ粒子の大きさと吸水能力について]モミガラは、粒子の大きさを小さくすることにより吸水能力は高くなり、原物モミガラを1.5mmスクリーンで破砕することにより、2.1培と高くなりオガクズに近い吸水能力を示し、敷料として十分使用できることが判明した。[2.モミガラ破砕機の開発]T社と共同で浮遊破砕方式のモミガラ破砕機の開発を行い、3年間にわたり性能をテストし、実用化した。この浮遊破砕方式の特徴は、@放熱性が良く連続運転ができる。A電力消費量が少なく2.5mmスクリーンで0.39円(新鮮モミガラ)であった。B処理量はTM-3型で2.5mmスクリーンで134kg/hr(新鮮モミガラ)である。などの利点があり、破砕モミガラは容積が原物モミガラの1/2以下になり、運搬、貯蔵が容易になることが判明した。[3.破砕モミガラによるふん尿処理試験]ふん尿の簡易処理法として、肥育豚、肉用牛および乳牛への敷料試験を行った。@肥育豚:畜舎構造として、平飼方式より床上げ方式の方が敷料の汚染度、作業効率からして優れており、破砕モミガラは1頭当たり1.3kg/日が適当と思われる。A肉用牛:群飼方式で砕モミガラ量は3.3〜3.8kg/日・頭が適当と思われ、オガクズ量の2倍が必要と思われる。B乳用牛:スタンチョン牛舎の床に散布する方法では、乳房への付着が衛生及び作業面で問題となり、また尿により溝の中に流れてしまう問題があった。バーンクリーナーの溝へ投入し試験を行ったが、1頭当たり15kg/日投入しても含水率が高く、その後の水分調整が必要であった。ふん尿を毎日搬出する乳牛への応用は、水分吸収に時間がかかるモミガラの使用は適切ではなかった。[4.破砕モミガラ混合ふん尿発酵処理試験]発酵終了後の腐熟度の判定は、化学的成分の変化があまりなく困難であった。[まとめ]以上の結果から、モミガラは破砕することにより家畜のふん尿処理に十分利用が可能で、施設費の軽減、省力化のめんから期待できるものと思われる。破砕粒子の大きさは吸水能力からみると、1.5mmスクリーン排出モミガラが良いが、破砕機の処理能力、経済性および敷料時のモミガラ飛散からみると、2.5および3.0mmスクリーン使用が適当と思われる。
【要約者】 竹中洋一

[ 2013/12/26 掲載 ]


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