【表題】 オゾンを利用した汚水処理水脱色技術の開発(第2報)−低コストオゾン発生器による脱色効果の比較−

【著者名】 脇谷裕一郎;松尾孝弘;坂井隆宏;岩永致悦
【所属】 佐賀県畜産試験場;戸上電機製作所
【発行年】 2004
【雑誌名】 佐賀県畜産試験場試験研究成績書
【巻】 40
【頁】 50−53
【要約】 本試験は、環境変動に強いといわれている、酸化チタン電極、ハニカム構造のオゾン発生器を使用し、砂ろ床との組合せにより有機物、浮遊物質等の除去を図った状態で、色度を一定にして、その他の成分性状の異なる処理水を利用した脱色効果の比較試験を行った。【材料および方法】@ 施設は、反応塔、砂ろ過槽、オゾン発生器および排オゾン吸着器に区分され、反応塔は直径計0.3m×有効深3.5m、有効容量300Lである。オゾン発生設定量は3g/h・台とした。A 試験方法は、佐賀県畜産試験場豚尿汚水浄化処理施設から排出される処理水を砂ろ過槽によりろ過処理を行った後、ポンプにより脱色装置反応塔へ移送した。供試オゾン発生器は4台。B オゾン発生器4台使用における施設、消耗品を含めた総設置コストは約300万円である。C 試験は、処理水の性状に対する脱色効果の差異を確認するため、色度を基準にして、BOD、COD、T-N濃度の低い処理水を供試した試験(以下、試験1)とBOD、COD、T-N濃度が高い処理水を供試した試験(以下、試験2)との比較を行った。開始時色度により100、110、130、200の4区を設けた。D 試験期間は4ヵ月間。【結果および考察】@ 試験1より、色度を基準として、COD、T-N等の他の成分濃度が低い場合、オゾン発生量14g/h以下の条件において、色度200以下では、4時間以内に色度50程度に低下することが確認された。A また、試験2より、色度を基準として、他の成分濃度が高い場合、脱色効果は確認されたものの、脱色速度は低く、開始時色度と脱色速度は比例しなかった。B 試験2において、試験1と同様に4時間以内で脱色を行わせるためには、さらに高濃度のオゾンが必要となり、コストが割高となる。C CODについても、色度同様、経過時間と共に低下したものの、色度ほどは顕著ではなかった。色度成分はCOD成分の一部であるが、色度以外の成分が分解できなかったことが推察される。D BODは開始時と比較して終了時での増加が確認された。BOD濃度が低濃度の場合には、処理水中に含まれる難分解性有機物がオゾンにより易分解性有機物に転化されるため増加する傾向がある。E T-N、pH、ECについては、計時変化は確認されなかった。F オゾン脱色装置の低コスト化を図るためには、生物処理の段階で試験1のような性状の処理水を脱色装置に投入できるよう、生物処理と一体化した処理体系の確認が必要となる。
【要約者】 竹中洋一

[ 2013/12/26 掲載 ]


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