【表題】 脱臭資材による豚舎臭気の低減化試験

【著者名】 塩入陽介;松本竹男;崎尾さやか;小滝正勝
【所属】 埼玉県畜産試験場
【発行年】 1994
【雑誌名】 埼玉県畜産試験場研究報告
【巻】 32
【頁】 79−82
【要約】 豚舎での悪臭対策技術の開発に関し、モミガラ酢液、木酢液の脱臭効果について調査した。【材料および方法】木箱(幅91cm×奥行91cm×深さ25cm)内に新鮮豚ふん8kgを広げて敷き詰めたものを3個用意し、当場にてモミガラより採取した木酢液(以下、モミガラ酢液)、市販木酢液(1200円/18L)、水をそれぞれ散布した。第1回試験は資材を30倍希釈し、1L/uの割合で散布し、アンモニア、硫化水素の抑制効果及び快・不快について調査した。第2回試験は資材の希釈倍率を10倍、散布を0.33L/uにて、第3回は希釈倍率を300倍、散布を0.45L/uにて行った。散布方法は第1回はじょうろ、第2回、第3回は霧吹きを使用した。なお、第3回はプラスチック製の箱(幅46cm×奥行30cm×深さ16cm)を使用した。【結果および考察】[第1回試験]モミガラ酢液、市販木酢液について30倍希釈、1L/u散布というメーカーの指定する使用方法で、アンモニアの低減化、木酢液臭によるマスキング効果による豚ふん臭の不快度のある程度の低下が得られた。そこで1L/uという使用方法であるが、豚舎で実際に使用するにあたって、かなり水の量が多いのではないかという理由から、水の量を減らして第2回の試験を行った。[第2回試験]水の量が臭いの抑制にかなり関与しているように思われる。高濃度のモミガラ酢液、市販木酢液を大量に散布すれば効果が期待されるが、農家の手間、経済性を考えると低濃度のものを少量散布することで効果を得る技術を確立しなければならない。これらのことを踏まえた上で第3回の試験を行った。[第3回試験]第1回、第2回の結果、農家で実際に使用するにあたっての経済性を考えて、希釈倍率を300倍、散布量を0.45L/?、使用する市販木酢液を安価(800円/18L)なものに変更した。第1回、第2回の試験では木酢液の原液を0.03L/u散布したのに対して、第3回は0.0015L/u散布したことになる。また、今回は無散布区を設けた。散布直後と24時間後では、市販木酢液は300倍希釈でもアンモニア、硫化水素の抑制効果、快・不快度でのマスキング効果が水に比べて認められたが、モミガラ酢液ではアンモニア、硫化水素の抑制効果は認められず、わずかに快・不快度でのマスキング効果が認められる程度であった。このことから、モミガラ酢液は市販木酢液に比べて酢酸の含有率が少ないのではないかと推測される。[まとめ]以上3回の試験結果を基に、市販木酢液では300倍希釈、モミガラ酢液は200倍希釈で0.45L/u散布で実証試験を行う予定である。
【要約者】 竹中洋一

[ 2014/12/02 掲載 ]


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