【表題】 脱臭材利用による開放型畜舎の抑臭試験

【著者名】 崎尾さやか;塩入陽介;松本竹男;小滝正勝
【所属】 埼玉県畜産試験場
【発行年】 1994
【雑誌名】 埼玉県畜産試験場研究報告
【巻】 32
【頁】 83−91
【要約】 市販の脱臭材による開放型畜舎の臭気抑制効果を調査する目的で、県内で広く使用されている脱臭材の中から4資材を選定し、試験室内及び畜舎における試験を行った。【材料および方法】[試験1]A資材(植物抽出酵素・散布型)、B資材(腐植質・飼料添加型)の養豚における抑臭効果の調査を行った。◎調査方法:@ 資材を2ヵ月間使用し、使用前、使用1ヵ月、2ヵ月、休止1ヵ月において畜舎内臭気を採材分析した。A A資材は水に溶解し、一晩静置した上清液を、毎日除ふん後にじょうろで床に散布した。B B資材は飼料タンクへの飼料補給時に飼料運搬車に投入し、給与飼料の0.5%の割合で供試した。[試験2]C資材(腐植質ペレット・飲水添加型)、D資材(微生物・飼料添加型)の養豚及び酪農における抑臭効果の調査を行った。◎調査方法:@ 資材を2ヵ月間使用し、使用前、使用1ヵ月、2ヵ月における畜舎内臭気を採材分析した。A C資材は、養豚ではFRP製タンク(容量500L)内にペレット5kgをミカンのネットに入れてつるし、水道水をため、軽くばっ気し供試した。酪農では水道配管中に塩化ビニール製の筒型容器を設置し、ペレット5kgを入れ水道水を通過させ供試した。BD資材は、養豚では給与飼料の1.5%になるよう、飼料タンクへの飼料補給時に飼料運搬車に投入し供試した。酪農では150g/頭・日を朝夕2回に分け、飼料に混合し給与した。【結果および考察】@ 調査資材は、特定の悪臭成分を減少させる傾向が見られたものの、悪臭成分全般を抑制し、畜舎の臭気濃度を大幅に低下させるものではなかった。A においの強さを表す臭気強度(6階臭気強度表示法)を4(強いにおい)から2.5(楽に感知できるにおい〜何のにおいかわかる弱いにおいの中間)までさげるためには、臭気物質濃度を90%除去することが必要であり、脱臭材を利用した単独技術で複合的な畜舎臭気を抑制することは困難であると思われた。B 経済的には、散布型が比較的安価であったが、労力を必要とし、小規模経営での利用は可能であるが、大規模経営には散布装置の導入が必要である。C 資材の効果判定方法としては、室内試験により資材の基本的能力を把握し、野外試験において対照畜舎と試験畜舎の各々の臭気変化の経過を比較検討することが望ましいと思われた。
【要約者】 竹中洋一

[ 2014/12/02 掲載 ]


[ 文献リスト ] のページ に戻る