【表題】 モミガラ等の炭化物を活用した家畜ふん堆肥化促進並びに消臭効果の検討(第3報)

【著者名】 松本竹男;小滝正勝;塩入陽介;岡部富雄
【所属】 埼玉県畜産試験場
【発行年】 1996
【雑誌名】 埼玉県畜産試験場研究報告
【巻】 34
【頁】 17−29
【要約】 モミガラを炭化し炭化物を発酵促進剤として利用すると共に副産物の木酢液を有効利用し、堆肥化促進と消臭化を図り畜産経営の環境保全に資する目的で、くん炭製造機の開発と豚ふん堆肥化試験及び堆肥化時の消臭試験を行った。@ ドラム缶利用によるモミガラ炭化装置の開発:200L容量ドラム缶を縦型に連結、上部ドラムに投入・貯蔵し、下部ドラムが燃焼室の連続自動燃焼方式である。炭化装置によるくん炭と木酢液の製造量は、炭化装置の空気流入量により影響を受けるが、おおむね生モミガラからくん炭が25%、木酢液が18%製造可能である。A 堆肥化促進および消臭試験:ビニールハウス内、コンクリート床上に3週間堆積し、その間8日後に1回のみ切り返した。[試験T]豚ふんに生モミガラ、くん炭を水分調整剤として混合し、水分を60%に調整した。発酵温度はいずれの区とも堆積1日目から上昇し、2日目までに50℃を超え対照区の乾燥豚ふんより1.5日程度早かった。また昇温の順序はモミガラ混合割合の多い順となり、最高温度も同傾向であった。[試験U]試験Tと同様に水分を60%、70%に調整した場合、60%区はいずれも堆積と同時に上昇し。発酵は良好であった。しかし、70%区では昇温は認められず、豚ふんの堆積物も未発酵状態であった。豚ふん混合物は水分70%で発酵を行う場合は、通気や撹拌を頻繁に行う必要がある。B 密閉型家畜ふん強制発酵装置の消臭試験(試験V):発酵はJS社製の横型コンポを使用した。発酵タンクにモミガラ1,040kg(タンク容量の7〜8割)を投入し、以後生豚ふんを日量450〜500kg程度タンクを回転(6時間毎に1回転)させながら投入した後、タンク内に送風ブロアーと脱臭ブロアーを運転し、脱臭槽に通気した。発酵温度は、スタート(46.0℃)から6時間で約10℃上昇し、翌日の投入前(22時間)に72.0℃を超え発酵は順調であった。アンモニア濃度はスタート、1、3、6時間では217、426、630、600ppmと3時間目がピークであった。脱臭槽におけるアンモニア除去率100%の持続時間は対照区、水区、木酢液区各々53、56、76時間で木酢液による効果と考えられた。C 野外試験 (1)スノコ式豚舎の床へ30倍希釈の木酢液をジョウロで散布したところ、木酢液の消臭効果は清掃後において認められた。(2)尿汚水をバキュームカー等で圃場還元する場合、木酢液を0.5%添加するとアンモニアの除去率55%が得られる。0.1%添加では除去率10%と低いが、臭気は除去率以上に木酢液によりマスキングされ豚ふん臭は薄く、スモーク臭に変わった。
【要約者】 竹中洋一

[ 2014/12/02 掲載 ]


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