【表題】 脱臭資材による豚舎臭気の低減化試験(第3報)

【著者名】 塩入陽介;松本竹男;崎尾さやか;小滝正勝
【所属】 埼玉県畜産試験場
【発行年】 1996
【雑誌名】 埼玉県畜産試験場研究報告
【巻】 34
【頁】 30−35
【要約】 脱臭資材としての木酢液の効果判定を行った。判定には市販されている木酢液および当場でモミガラより採取した木酢液(以下、モミガラ酢液)を使用した。効果判定は豚ふんへ散布した室内試験、豚舎へ散布した野外試験を行った。【材料および方法】@室内試験 (1)第1回試験:木箱(幅91cm×奥行91cm×深さ25cm)内に新鮮豚ふん8kgを広げて敷きつめたものを3個用意し、市販木酢液、モミガラ酢酸、水をそれぞれ散布した。資材の希釈倍率は30倍とし、散布量は1 L/uとした。散布にはじょうろを使用した。(2)第2回試験:第1回試験と同様に試験を設定した。ただし資材の希釈倍率は10倍、散布量は0.33 L/uとした。資材散布には霧吹きを使用した。(3)第3回試験:プラスチック製の箱(幅46cm×奥行30cm×深さ16cm)に新鮮豚ふん1.3kgを敷きつめたものを4個用意し、市販木酢液散布区、モミガラ酢液散布区、水散布区、無散布区とした。資材の希釈倍率は300倍、散布量は0.45 L/uとした。散布には霧吹きを使用した。A野外試験 (1)調査畜舎:試験には450頭規模のすのこ式豚舎2戸を用い、一方の畜舎には木酢液を散布し試験区とし、もう一方の畜舎には同量の水を散布し対照区とした。(2)資材散布量:市販木酢液は300倍希釈、モミガラ酢液は200倍希釈とし、散布量は0.45 L/uとした。散布は動力噴霧器を使用した。【結果および考察】@ 室内試験(1)において市販木酢液、モミガラ酢液ともにアンモニアの発生の抑制効果、マスキング効果がみられた。アンモニアの抑制効果については木酢液の主成分である酢酸による中和作用であると考えられる。A しかし、経済性を考慮して希釈倍率を上げ、散布量を減らして試験を行ったところ(第3回試験)、市販木酢液ではアンモニアの抑制効果とマスキング効果がみられたが、モミガラ酢液ではマスキング効果が認められただけであった。B 野外試験においては、モミガラ酢液は室内試験と同様のアンモニア抑制効果を得たが、市販木酢液は室内試験におけるような顕著な低減はみられなかった。C マスキング効果については、木酢液に対して不快を示すパネラーが存在したため、資材散布区で不快度が増す結果となった。したがって、今回の結果が普遍的な結果とは考えにくい。
【要約者】 竹中洋一

[ 2014/12/02 掲載 ]


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