【表題】 牧草地における牛尿の施用法とその肥効

【著者名】 高玉靖一
【所属】 宮城県農業試験場
【発行年】 1970
【雑誌名】 東北農業研究
【巻】 11
【頁】 170−172
【要約】 牧草地に牛尿を還元することは、慣行的に行われてきたが、その施用方法および施用量については、確たる基準がなく、また一方、化学肥料と対比した牛尿の肥料としての位置づけも明らかにされていないので、この観点から本試験を実施した。【試験方法】@試験年次:昭和38〜42年 A供試尿の条件:乳牛(成牛)のもので30日以内の貯蔵尿を用い、尿の成分はN 0.56%、P2O5 0.09%、K2O 1.56%、化学肥料施用区は尿の成分に合わせ、硫安、過石、塩加を施用した。B供試牧草:オーチャードグラス C試験区の構成:1区面積5.5u、3反復、乱塊法 【結果および考察】@ 尿施用による牧草の尿やけの様相が、春の萌芽後、夏季高温時にあらわれ、そして量的には施用量を増すにつれて、牧草の生育が抑制された。A 化学肥料と同一分量の尿施用では、化学肥料より低収を示し、尿倍量では尿やけの様相が顕著にあらわれ、牧草の生育が抑制され、年によっては減収をまねいた。B 牧草地10a当たり1回の牛尿の施用量は、1,800〜2,000kgが適量であると考えられる。C 尿を希釈施用(2倍〜4倍希釈)すると原尿施用よりやや高い収量を示した。2倍と3倍希釈において収量差は認められなかった。D 尿に化学肥料あるいは過石を併用することにより、より肥効は高まる。E 尿中の窒素と加里では窒素の効果の方が高かった。また尿中の水分は、収量増には結び付かなかった。F 化学肥料と同一成分の尿施用では、無機成分の吸収量からみて、各要素は不足し、2倍量に見合う尿を施用するならば、各要素の補給は十分と考えられる。
【要約者】 竹中洋一

[ 2014/12/02 掲載 ]


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