【表題】 秋どりキャベツの30%減化学肥料栽培から推定した各種家畜ふん堆肥の窒素減肥量

【著者名】 大森誉紀;松本英樹;横田仁子
【所属】 愛媛県農林水産研究所
【発行年】 2009
【雑誌名】 愛媛県農林水産研究所 企画環境部・農業研究部 研究報告
【巻】
【頁】 35−38
【要約】 堆肥非連用の圃場における秋どりキャベツ栽培で化学肥料を30%(7.5kgN)減肥し、牛ふん堆肥(水分69.8%、全窒素1.59%、C/N比31.3%)、豚ぷん堆肥(同50.3%、2.61%、18.5%)、鶏ふん(同11.9%、2.55%、13.8%)で代替した場合の窒素減肥量を検討したところ、豚ぷん堆肥では1.7kgN、鶏ふんでは7.7kgNであった。CN比の高い牛ふん堆肥では9t施用しても対照区の収量に及ばず、窒素減肥できなかった。肥効率の低い堆肥で肥料代替効果を狙うと多量施肥となるため、土壌汚染の原因とならないよう、同一圃場への過剰投入や連用には注意を要することが推察された。【調査方法】8月8日に、場内水田転換畑に家畜ふん堆肥を施用した。堆肥区は10a当たり牛ふん堆肥を3t、6t、9t、豚ぷん堆肥を1.5t、3.0t、4.5t、鶏ふんを0.7t、1.0t、1.3tの各3水準を施用した。対照区は堆肥を施用しなかった。キャベツは8月27日に定植した。【結果および考察】@ 供試した堆肥の腐熟度:本試験で使用した牛ふん堆肥はCN比、全窒素量から完熟に至っていないと判断された。一方、水分とCN比から、豚ぷん堆肥、鶏ふんは腐熟化していると考えられた。A キャベツ収穫時の結球重:牛ふん堆肥区の結球重はいずれの試験区でも対照区の約90%であった。豚ぷん堆肥区では、1.5t区および3.0t区は対照区の約90%であったが、4.5t区では対照区とほぼ同程度であった。鶏ふん区では0.7t区では対照区の93%、1.0t区では101%、1.3t区では110%であり、施肥量が増加するにつれ結球重が増加した。B キャベツ生育期間中の土壌無機態窒素の推移:豚ぷん堆肥および鶏ふんでは施用量が多いほど無機態窒素は高かったが、牛ふん堆肥では施肥量が多いほど無機態窒素は低かった。収穫時の豚ぷん堆肥区の無機態窒素はいずれの区も対照区に比べて高く、豚ぷん堆肥を1.5t以上施用すると、キャベツの窒素吸収量以上に堆肥中の窒素の無機化が発現したと思われる。生育初期の鶏ふん区の土壌中無機態窒素は、対照区および1.3t区はほぼ同じ傾向で推移した。1.3t区の方が窒素無機化量は多かったものの、それ以上にキャベツの窒素吸収量が増加した。D 県内家畜ふん堆肥のCN比 E 家畜ふん堆肥の問題点:亜鉛のリミットから本試験を継続すると、鶏ふんで17年、豚ぷん堆肥で52年で管理基準を超えると試算された。
【要約者】 竹中洋一

[ 2014/12/02 掲載 ]


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