【表題】 オガクズに代わる敷料資材の検討と再利用による敷料節約

【著者名】 杉本昌仁
【所属】 北海道立新得畜産試験場
【発行年】 1997
【雑誌名】 北農
【巻】 64−4
【頁】 92−95
【要約】 本試験では、オガクズに代わる敷料資材の有効性と敷料の再利用に関する調査を行い、敷料資源量の拡大について、その技術的可能性を検討した。[2.敷料利用実態のアンケート調査結果]天北農試・十勝農試・中央農試が周辺地域において調査した。[3.敷料資材の特性比較](1) 吸収性や保水性当の物理的資材特性を把握し、敷料として利用可能性を検討した。@ 本試験で用いたオガクズ(対照区)の水分含量は35.0%、モミガラ11.0%、新聞古紙9.4%、裁断段ボール7.9%、バガス7.7%であった。オガクズの水分含量は、樹種や粉砕粒度あるいは保存条件によって大きく変動する。A 吸水性の指標として測定した容水量(乾物重に対する吸水量の割合)について、モミガラが最も低い値で乾物重の50%であった。新聞古紙は237.5%、裁断段ボール166.7%、バガス110.1%、対照のオガクズは435.3%となった。モミガラの水分吸収力を高め、微生物による分解を促進するためには、組織構造の破壊が有効である。(2) @ 実際に敷料として使用する試験を行い、ふん尿の吸着性を調査した。A 家畜敷料に利用されるオガクズが年間約43万tなのに対し、モミガラは年間650万t有り資源として注目すべきであろう。B モミガラは珪酸が多く、微生物による分解性が低いため、使用後すぐに堆肥処理するより、乾燥させて再利用する方が得策かもしれない。C 本試験で用いた敷料用の新聞古紙および裁断段ボールのkg単価は、それぞれ97.5円、85.0円であった。[4.]敷料(オガクズ)を節約する方法として、一度用いた敷料を乾燥させて再利用する方法を検討した。@ 本試験では、一度敷料として用いたオガクズを堆積と切り返しにより乾燥させ、再度敷料として利用する試みを行ったものの、当初期待したような水分含量の低下は望めなかった。従って、堆肥盤での堆積・切り返し方式による敷料乾燥には限界があり、敷料として再利用するためには強制的に乾燥させる必要があると結論された。A 発酵熱による自然乾燥は、敷料を再利用する手段として有効な方法ではなかった。B 敷料の再利用の優良例。約2500頭のホルスタイン種肥育(200〜550頭/棟の牛舎を15棟)、敷料は建築廃材(オガクズに酷似)。2つの発酵槽(2.2kwのブロワーから2槽に切り換えて、床面のパイプへ送風)+風乾(上部ファン)槽それぞれ3日程度、計約10日で敷料を再利用可能に。敷料の乾燥前水分と乾燥後水分は66.4%と429%。ランニングコストは年約90万円。大きな施設のため初めの投資は必要だが、大規模経営においては有望な導入技術といえる。
【要約者】 竹中洋一

[ 2014/12/02 掲載 ]


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