【表題】 圧送通気式堆肥化装置による堆肥化

【著者名】 原田泰弘
【所属】 (独)農研機構 生物系特定産業技術研究支援センター 畜産工学研究部
【発行年】 2011
【雑誌名】 (続)マニュア・マネージメント
【巻】 デイリーマン臨時増刊号
【頁】 38−43
【要約】 ここでは、ショベルローダーによる切り返しと強制的に通気を行うことによって堆肥化を促進する通気型堆肥舎を例にして説明する。【通気型堆肥舎の構造・仕組み】[全体構造]通気型堆肥舎は堆肥原料を堆積するコンクリートの床、前面以外の三方を囲む壁、屋根で建屋が構成され、堆肥原料を堆積する場所は、「発酵槽」と呼ばれることが多い。発酵槽の床面には、複数の通気溝が配置されている。排汁は通気溝にたまって抵抗となり、通気の妨げとなるため、排汁を発酵槽から排出できる構造となっていることが重要である。これらの構造によって発酵槽に投入された堆肥原料全体に、均一に空気を供給できる。[送風機と通気溝]@ オガクズなどの副資材を徹底的に混合しても、堆肥原料を完全に均一な状態にすることは難しく、また乾燥などの季節的な変動もある。これらに対応するためには、静圧に余裕のある送風機を選択することになり、堆肥原料1?当たりの100L/分程度の空気を供給でき、1.0〜2.5kPa程度の静圧を有する送風機が推奨されている。A ただし、静圧が高くなるほど送風機の所要電力および電力代が高くなるため、通気溝や堆肥原料は通気性が良い方が望ましいこととなる。B 小さい穴を通り抜けるときの抵抗が非常に大きくなり、何も堆積しない空の状態でも1kPaを大きく超えている現場がある。空気の排出口の抵抗が大きすぎるため、空気の供給量が小さくなる、あるいは余計な圧力が発生しているため、所用電力および電気代が高くなっているなどの可能性がある。C 空気の排出口の抵抗はない方が良いため、古くから暗きょ用の多孔管などが使用されている。管路の曲がりなども抵抗を増す原因となるので、できるだけシンプルな管路構造が良い。D 通気溝や管路の抵抗を非常に小さくすることができれば、送風機が持たなければならない静圧は2kPa程度で十分ということになり、遠心式の送風機で十分である。【通気型堆肥舎で行う堆肥化】[投入・搬出・切り返し]頻度は通常、週1回程度で十分である。[温度測定と通気量]@ 好気性微生物が最も増殖する温度は、55℃付近にある。また、60℃以上の高温を維持することにより、堆肥材料中の水分蒸発が促進される他、病原菌、寄生虫、雑草の種子を死滅できる。A 堆肥化の過程の現象の内、比較的簡単でありながら数値で確実に把握できる「堆肥材料の温度」を利用し、通気量の適正化を図ることが重要となる。[堆肥温度の測定例]【運転・管理上の留意点】
【要約者】 竹中洋一

[ 2016/1/4 掲載 ]


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