【表題】 牛糞堆肥の適正施与

【著者名】 松中照夫
【所属】 酪農学園大学
【発行年】 2011
【雑誌名】 (続)マニュアマネージメント
【巻】 デーリィマン臨時増刊号
【頁】 98−102
【要約】 乳牛が排泄したふん尿に由来する堆肥、スラリーや尿液肥などを草地や飼料畑で「適正に」使いこなすのは、極めて複雑で面倒な計算が必要である。ここでは、牛ふん堆肥を取り上げ、「適正に」使いこなすのがなぜ複雑で面倒であるかを、手順を追って説明する。その上で、その複雑で面倒な作業を簡単にするための方法、すなわち、パソコンを利用する方法を紹介したい。【適正な養分施与量−施肥標準】【堆肥の肥料養分としての評価方法】[養分含有率の把握][堆肥中養分の化学肥料への換算係数][堆肥由来窒素の肥料換算係数の補正][堆肥の適正な施与量]【酪農場の圃場は一つではない】堆肥を圃場で適正に利用するためには、これまでに述べた複雑な手続きによってその施与量を決定し、そのときに不足する養分は適正な銘柄の化学肥料を選択して、対象圃場へ施与しなければならない。さらにやっかいなことに、それを、その圃場の数だけ行わなければならない。この計算を電卓でするのは大変な作業で、事実上、無理である。そのようなことがあるために、これまでの堆肥の利用は、土壌診断結果や堆肥の養分量に基づかず、「やりさえすれば土づくりになる」といった安直な考え方に基づき、経験的に行われてきたのではなかろうか。それが、土壌養分含量の過剰蓄積といった問題をつくり出した原因だと思う。【面倒で複雑な計算を簡単にしてくれるパソコンソフト】(1) 前述した課題を解決するために、パソコンのソフトウエアが開発された。それが「アマフェ(AMAFE)」である。このソフトウエアには既に述べた面倒で複雑な手順の全てが組み込まれている。さらに、堆肥の施与によってもなお不足する養分を補てんするために、最も適切な化学肥料の銘柄とその施与量まで提案してくれる。(2) それだけでなく、アマフェは、利用者が決めた堆肥の利用計画を実施した場合、それに必要な堆肥量と酪農場で生産される堆肥の量を比較し、実際に堆肥を散布するかどうかを判定する。また、同時にその堆肥利用計画の下で、環境に流出して汚染源となる窒素量を予測する。(3) アマフェの利用者はアマフェが提示する情報に基づき、パソコン上で試行錯誤しつつ酪農場の全ての圃場に対して、いつ、どのくらいの量で堆肥を施与するのかという利用計画を策定していく。その場合の判断基準は、@酪農場で利用された堆肥を完全に使い切り、Aなおかつ環境汚染となる窒素量を最小とする−という条件である。(4) このアマフェは酪農学園大学からCD(利用マニュアル付き)で無償配布(送料実費)されている。
【要約者】 竹中洋一

[ 2016/1/4 掲載 ]


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