【表題】 脱臭装置

【著者名】 原田泰弘
【所属】 (独)農研機構 生物系特定産業技術研究支援センター 畜産工学研究部
【発行年】 2011
【雑誌名】 (続)マニュアマネージメント
【巻】 デーリィマン臨時増刊号
【頁】 158−163
【要約】 @ まず、アンモニアを主成分とした複合臭気である悪臭ガスを外部に漏らさないようにカーテンやフードなどで発生源(堆肥化施設の発酵槽)を覆い、換気口を設け、悪臭ガスを脱臭装置へ送ることが必要となる。A カーテンやフードなどで覆われた空間の空気を入れ換える換気量は、牛ふんの堆肥化施設では、1時間当たり換気室の容積が8回以上入れ替わる量とされており、通気を行っている堆肥化ではさらに通気量を加算した量が適正とされる。B 悪臭ガスの量は堆肥化施設の換気室容積に比例するため、この容積を少なくする方がよい。アンモニア濃度は日や時刻を変えて何度も測定することが必要である。【送風機と管路】【脱臭装置の種類と特徴】[洗浄法]例えばアンモニアを水で洗浄する場合は、水を大量に入れ替えることが必要である。この排水の処理や廃液の処理を無視して、この技術は成立しない。[燃焼法]燃焼方式は安定した脱臭効果が得られるが、維持費や運転・管理などの理由により、畜産分野への適用はわずかである。[吸着法]吸着剤に悪臭ガスを通過させて悪臭物質を除去する。吸着剤には、活性炭、ゼオライト、オガクズなど様々な多孔質の資材が使われる。装置の構造が単純で取り扱い性が良く、初期の悪臭除去効果が大きいという利点があるが、脱臭性能を支持するために新しい吸着剤と交換する必要がある。[生物脱臭法]@ 微生物が生育している脱臭材料内に悪臭ガスを通過させ、悪臭物質を脱臭材料内に捕捉し、これを微生物の働きで無臭の成分に分解するというものである。吸着法と異なり、悪臭物質を無臭物質に変えて放出するため、脱臭性能は持続する。A 脱臭材料内を微生物が生育できる環境にするため、水分、温度、ガス濃度などを適正な範囲に維持することが必要となるが、装置によっては脱臭材料の交換を必要とせず、脱臭性能が長期間維持されるという利点がある。B アンモニアの場合、好気的条件下で亜硝酸、硝酸に酸化され、さらに酸素の無い嫌気的条件下で窒素ガスなどに分解されて大気中へ放出されることとなる。C 生物脱臭法には土壌脱臭装置、ロックウール脱臭装置、完熟堆肥を脱臭資材とした堆肥脱臭装置、軽石脱臭装置などがある。例えばロックウールそのものには脱臭能力はない。【土壌脱臭装置の構造と特徴】【ロックウール脱臭装置の構造と特徴】ロックウールは送風抵抗が低いので、送風量が増し、土壌脱臭に比べ1/4〜1/5と小面積ですむ。10〜40℃の範囲で使用するが、様々な保温対策を行い、北海道や東北などの寒冷地でも脱臭性能は維持されている。土壌脱臭と同様、散水状況を確認し、脱臭材料を部分的にも乾燥させないことが必要である。
【要約者】 竹中洋一

[ 2016/1/4 掲載 ]


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