【表題】 余剰汚泥を利用する生分解性プラスチックの生産技術

【著者名】 友沢 孝
【所属】 大成建設(株)技術研究所
【発行年】 1992
【雑誌名】 PPM
【巻】 23−2
【頁】 41−49
【要約】 活性汚泥を構成する細菌のなかには、菌体内にバイオポリエステルを生合成する能力を持つものが存在することが知られている。このバイオポリエステルは生成菌が何らかの増殖ストレス条件下や嫌気条件下におかれたときにエネルギー貯蔵物質あるいは炭素源貯蔵物質として蓄積されるものである。その正体はポリ−3−ヒドロキシ酪酸(以下P(3HB)と略す)であったり、P(3HB)とポリ−3ヒドロキシバリレート(以下P(3HV)と略す)とのランダム共重体などである。現在、P(3HB)生成菌は多数発見されている。代表的な生成菌であるAl-caligenes eutrophas は条件によって菌体重量あたり70〜80%のP(3HB)を蓄積する。これらのポリエステル類は菌体内でも分解するが、取り出して土や水の中に置いておくと、微生物によって完全に二酸化炭素と水に分解されてしまう。生体内高分子物質としては珍しく熱可塑性を持つことから、このバイオポリエステルを生分解性プラスチックの素材として生産利用しようとする研究開発が盛んになっている。P(3HB)の生合成や分解の代謝メカニズムについても解明が進んでおり、一部の菌では合成に係わる酵素遺伝子のクローニング技術が確立されている。
【要約者】 林 孝

[ 00/10/01 掲載 ]


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