【表題】 浚渫における効果と問題点

【著者名】 本橋敬之助
【所属】 千葉県水質保全研究所
【発行年】 1992
【雑誌名】 PPM
【巻】 23−12
【頁】 62−69
【要約】 水質浄化対策としての浚渫の主目的は、汚濁した底泥から水中に回帰(溶出)する窒素およびりんなどの栄養塩類負荷を抑制し、藻類の大量発生をもたらす富栄養化を防止することにある。このため、浚渫の成果では、回帰(溶出)に関与する汚濁泥をいかにして水中に拡散することなく水系から除去するかにかかってくる。一般に、底泥からの栄養塩類の溶出には、温度、好気度、酸化還元電位、錯形成物質などの諸条件によって報告されている。しかしながら、それらの要因の影響を受け溶出に関与する底泥堆積層の厚さは数cmにも及ばないのである。このことから、水質浄化対策との関連で行われる浚渫では、いかにして表層泥を広く除去するかが重要な問題となる。全りん(T-P)含量は、浚渫前に4〜6mg/gであったが、浚渫後は3〜4mg/gと1〜2mg/g程度の減少がみられる。この減少については、千葉県が昭和55年に策定した「無りん洗剤の使用推進」対策によって一般住民の有りん洗剤使用率が低下したことに伴って沼へのりん負荷量が削減したことと、浚渫によって汚濁底泥が除去されたことの相乗効果の結果と思われる。
【要約者】 林 孝

[ 00/10/01 掲載 ]


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