【表題】 Nutrient composition of Kansas swine lagoons and hoop barn manure.(米国カンザス州の豚のラグーンとフープバーン厩肥の栄養素成分)

【著者名】 Derouchy, J M, Goodband, R.D., Nelssen, J. L.,Tokach, M. D., Dritz, S.S., Murphy, J. P.
【所属】 カンザス州立大学畜産学・畜産業学科
【発行年】 2002
【雑誌名】 J. Anim. Sci.
【巻】 80
【頁】 2051−2061
【要約】 畜産農家が家畜排せつ物を栄養素の不足や過剰の起こらないように農地施用するためには、家畜排せつ物を適正に管理し、そして各種の処理物の栄養的側面の情報を整備しておかなければならない。これまで一般的な家畜排せつ物処理物の栄養素の参考資料は公刊されている(MWPS,1993)が、これらの大部分の公刊された数値は、農場の生産形態(母豚、保育育生、離乳ー肉豚仕上げ、肉豚仕上げ、一貫経営)に合わせた飼養管理方式の変化(フェイスフィーディング、フィターゼの利用、飼料粒子の細化等)に対応していない。また、既存の数値は栄養素の季節的変化の情報が欠落している。本研究の目的は、カンザス州における豚のラグーンの栄養素について生産形態と季節の影響と、新しく出現したフープバーンの厩肥の栄養素を明らかにすることである。〔実験1〕カンザス州法2950に対応するため、同州農務省は1999年に、1,000家畜単位以上飼育する各種生産形態のラグーン試料41について、窒素系成分:硝酸塩、アンモニウム、有機窒素、全窒素、主用栄養素:リン、リン酸、カリウム、酸化カリウム、塩化物、マグネシウム、硫黄、銅、亜鉛、鉄、マンガン、その他の成分:炭酸塩、重炭酸塩、固形物、pH、ECを測定した。しかし、この調査では、季節、ラグーンの形式が混みになっていた。全窒素濃度は899±584(SD)ppm、全リンは163±241(SD)ppmで変異が大きかった。〔実験2〕236のラグーンと35のフープバーン試料が、州内2,000戸の養豚農場から抽出された。各生産形態について季節差は2,4,6,8,10,12月に各8戸調査した。ラグーンの全窒素とリン濃度はそれぞれ1,402と204ppmであった。これらの値が実験1で低いのは、調査された農場が1,000家畜単位以上の大型農家で、ラグーンが大きくまた排せつ物管理状態がより良好であったためと考察されている。全窒素濃度は、母豚、分娩ー仕上げに比べて、離乳ー仕上げと仕上げのラグーンで高かった(P<0,05)。全窒素濃度は冬と早春に比べて夏と秋に低かった(線形P<0.05)。リンの濃度は分娩ー仕上げに比べて離乳ー仕上げで高かった(P<0,05)。リンはすべてのラグーンで2月から6月に向かって高なるが(2次、P<0,05)、しかし残りの月で逐次低下する。フープバーンの厩肥の窒素とリンの平均値はそれぞれ8,678、4,364ppmで、季節差はなかった。これらの結果は、既存の分析表を用いるよりカンザス州の各農家の栄養素管理計画を作成するのにより正確を期すことができる。(要約者注)フープバーン:最近米国で利用去れ始めた、日本のハウス豚舎の屋根構造をもっと高くしたような簡易構造豚舎で、敷料は踏み込み式である。栄養管理計画:規則により、ある規模以上の許可を要する畜産農場では、自己農場のふん尿処理利用の計画を作成しなければならない。
【要約者】 渡邉昭三

[ 2005/03/15 掲載 ]


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