【表題】 集中する窒素をわが国の土は消化できるか

【著者名】 三輪睿太郎;小川吉雄
【所属】 農林水産省農業環境技術研究所
【発行年】 1988
【雑誌名】 科学
【巻】 58
【頁】 631−638
【要約】 わが国の生態系は森林、畑、水田がそれぞれ独自の働きをすることで窒素硝化の機能連鎖を形成している。ここにもち込まれる窒素のうち、食料・飼料の輸入によるものが近年急増し、環境への負担となっている。本稿では土のもつ窒素浄化能力とその限界を明らかにし、過度の窒素流入に警告を発する。ここで大切なのはわが国の土−植物系のN受容力を増すことである。単純に効果的なのは農地を増やし、土地利用率を高め、水田のシェアを堅持することである。さらに、水田で飼料を生産することはフローを変える(輸入飼料を減らす)ことにもなり効果が大きい。同じ意味で、未使用の山野を活用して草地畜産のウェイトを高めることも効果的である。さらに、土の浄化機能をもっと意図的に活用することも考えてよい。例えばNを含む排水を、湿地や、休耕田などに導いて脱窒させたり、水田の循環潅漑によって溶存するNと還元的な土層の接触時間を長くして水田土壌のもつ浄化機能を高めることができよう。
【要約者】 林 孝

[ 00/10/01 掲載 ]


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