【表題】 麦わら施用が有機酸の生成と水稲の初期生育に及ぼす影響

【著者名】 渡辺福代;小野信一;早坂 猛
【所属】 農林水産省九州農業試験場
【発行年】 1988
【雑誌名】 九州農業研究
【巻】 50
【頁】 87
【要約】 堆肥に代わる有機資材として、麦わらのすきこみが奨められている。ここでは麦わらを多量に施用し、生成する有機酸の消長、未知有害物質の検索及びこれらが水稲の生育に及ぼす影響について検討した。麦わら施用量を0、0.5、1、2Kg/m2の4水準とし、1m2のライシメーターで枠試験を行った。土壌溶液から検出された有機酸のクロマトグラムを示した。生育阻害作用が疑われている酢酸は移植後1週間以内に最高に達し、重植土の1、2Kg施用区では滝嶋の阻害濃度を上回り、その後、速やかに減少した。いずれの酸も重植土により顕著に集積し、土壌による有機酸の集積に明らかな差のあることが知られた。土壌溶液の活性2価鉄濃度は還元状態の指標となるが、施用量に応じて高く、中干しまで上昇した。麦わら多量区では水稲の生育に遅れが認められた。7月末には麦わら施用量に対応して土壌中無機態窒素は増加した。しかし葉緑素計で測定した作物体の窒素量は少なく、水稲の窒素吸収阻害が示唆された。
【要約者】 林 孝

[ 00/10/01 掲載 ]


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