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AHPを活用した意思決定支援システム


[要約]
農村地域の活性化を推進し、活動目標を決定する際の住民意識を定量的に把握するため、 AHPの手法を活用し評価項目及び代替案の設定、一対比較値の入力、評価項目及び 代替案の決定を行うシステムを開発した。
宮城県農業センター・営農機械部・経営生活科
[連絡先] 022-383-8128
[部会名] 経営
[専門]  経営
[対象]  
[分類]  普及

[背景・ねらい]
地域の自然・社会資源を有効に活用した個性あるむらづくりを展開するためには、 どのような活動目標を選択するかが問題となる。こうした活動を支援するために、 地域住民の意識構造を分析し、意思決定を支援するための手段として、 AHP(階層構造分析)に基づいた意思決定支援システムを作成した。

[成果の内容・特徴]
集団及び集落等の意思決定を支援するため、AHP手法に基づき、対象者の意向や 価値観等を、パーソナルコンピュータで処理し、意向の集約を行う。
  1. システムの特徴
    • Windows(ウィンドウ)方式によるデータの表現方法による操作性の向上
    • スプレッドシート方式による一対比較値の入力と簡単な入力データのチェック機能
  2. AHP手法による処理手順
    • 対象とする問題の提起・確認
    • 評価項目(評価基準)の整理・登録
    • 評価項目間における一対比較値の入力
    • 意思決定(代替案から選択)
  3. システムの機能
    • 入力データの内容
      • 評価基準・・・・階層1:10項目、階層2:6項目
      • 回答者属性・・・6項目
    • 入力データの表示
    • 回答者が記入する用紙の印刷
    • 入力可能な回答者数・・・・100人まで
    • 入力データの保存・・・・・評価項目・代替案の一対比較値と重要度
    • 回答者の意識構造の分析
図1 AHP(階層構造分析)の計算手順
図2 メニューの概要図

[成果の活用面・留意点]
AHP分析を行う際には、事前に参加者に対してAHPに関する十分な理解を例題等によって ある程度の訓練を積み重ねることが必要である。
プログラムの対応機種:日本電気、PC-9801

[その他]
研究課題名:地域(集落)農業推進手法の策定
予算区分 :県単
研究期間 :平成3〜4年
発表論文等:なし