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EGLおよびPDを用いた牛凍結胚の直接移植法
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[要約]
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耐凍剤除法を必要としない直接移植法について検討した結果、
EGL(10%エチレングリコール)区では受胎率59.6%、PD
(12%1,2-プロパンディオール)区51.7%で従来より
実施してきたSW区(4段階耐凍剤除去法)では53.2%であった。
秋田県畜産試験場 大家畜部 家畜繁殖担当
[連絡先] 0187-62-2511
[部会名] 畜産(家畜)
[専門] 繁殖
[対象] 家畜類
[分類] 研究
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[背景・ねらい]
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牛の胚移植技術は年々向上し実用化段階にあるが、胚の凍結処理には高度な技術と施設が
必要で、融解後細胞から耐凍剤を除去しなければならないため普及上問題となっている。
これを改善するためエチレングリコール(EGL)とプロパンディオール(PD)を用い、
これらの耐凍剤除去処理が不要な直接移植法について検討した。
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[成果の内容・特徴]
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移植成績は対照区のSW区で53.2%、試験区のEGL区では59.6%、
PD区では51.7%と高い受胎率であった
(表1)。
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EGL及びPD区の融解から移植終了までに要した時間別に受胎率を検討した結果、
EGL区では5分以内に移植終了した場合に高受胎率が認められたが、時間経過に
従い受胎率の低下が認められた。PD区では、経過時間の影響は認められなかったが
EGL区と逆の傾向が認められた
(表2)。
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10頭以上移植を実施した技術者3名について各区別に受胎率を比較すると、EGL区では
技術者A、Bとも同様の受胎率であったが、PD区で技術者Aの受胎率が低く、
SW区では技術者Bが低い受胎率であった
(表3)。
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[成果の活用面・留意点]
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EGL凍結胚の移植は融解後、胚に対する細胞毒性の影響を受けやすいと考えられる
ことから10分以内に終了するように心がけ、できれば5分以内に終了すること。
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PD凍結胚の移植はEGLほど経過時間に留意する必要はないが15分以内には
終了すること。
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融解には30℃の温水を入れた発砲スチロールの角形箱を用意し、ストローを外気に
6秒間されした後、30℃の温水中に12〜15秒間水平に浸漬し融解すること。
[その他]
研究課題名:凍結・融解技術の簡易化・安定化共同試験
予算区分 :国1/2、県1/2
研究期間 :平3〜5年度
発表論文等:平成4年度東北獣医三学会・第37回県獣医畜産技術研究発表会