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地中海系カーネーションの夏秋出し短期栽培における土壌中の適正窒素含量
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[要約]
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地中海系品種である「タンガ」、「フランセスコ」の土壌中の適正窒素含量は
15〜25mg/100g土壌、切花1本当たりの窒素吸収量は85〜110mgで、
実面積1m2当たりの適正窒素施肥量は30g前後である。
宮城県園芸試験場・栽培部・花き部、環境部・土壌栄養科
[連絡先] 022-383-8132
[部会名] 野菜・花き
[専門] 肥料
[対象] 花き類
[分類] 指導
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[背景・ねらい]
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近年、簡易施設でのカーネーションの夏秋出し短期栽培が増えており、従来のシム系
品種に代わり、茎が強く、高温期でもがく割れしにくい地中海系品種の使用が増えている。
地中海系品種の土壌養分吸収については試験例が少なく、シム系品種に準じて施肥を
行っているため、跡地土壌に肥料が集積し、後作の障害となる例もみられている。
地中海系品種である「タンガ」、「フランセスコ」の夏秋出し短期栽培における
土壌中の硝酸態窒素含量の適正範囲及び適正施肥量について検討した。
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[成果の内容・特徴]
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切花時期及び切花品質から地中海系品種「タンガ」、「フランセスコ」の土壌中の
適正窒素含量は15〜25mg/100g土壌である
(表1)。
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地中海系品種タンガ、フランセスコの切花1本当たりの窒素吸収量は85〜110mgで、シム系
のノラよりN、P、K、Ca、Mgともに少ない
(表2)。
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ベッド1m2当たり150本切花するとすれば、地中海系品種タンガ、
フランセスコの適正窒素施肥量は30g前後となり、ノラより10g程度少ない
(表2)。
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[成果の活用面・留意点]
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pHは土壌中の窒素含量15mg/100g土壌で6.0前後であれば生育に支障はない。
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土壌及び肥料の種類、施肥量によって、植物体の窒素吸収量に大差はない。
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液肥の場合、1ヶ月に1回ベッド1m2当たり10g程度の水に希釈して
土壌中の硝酸態窒素含量が15〜25mg/100g土壌になるように施用する。
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土壌中の硝酸態窒素含量70mg/100g土壌では、生育が停滞し、枯死株が発生する。
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EC値と硝酸態窒素含量は一致しない場合があるので、必ず硝酸態窒素を測定する。
[その他]
研究課題名:寒地・寒冷地におけるカーネーションと球根花きの組合せ生産システム
技術の確立
予算区分 :地域重要新技術促進事業
研究期間 :平成4年度(平成2〜4年)
研究担当者:川原田忠信、安井孝臣、児玉きえ子
発表論文等:なし