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にんにくプロトプラストからの効率的な植物体再生
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[要約]
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茎頂組織から誘導した苗条原基様細胞塊からプロトプラストを単離し、最適培養密度に調整した後に、ゲルライトまたはアガロースで包埋して1/2MS培地でカルスを誘導する。誘導カルスを再分化培地で培養して不定芽を誘導すると効率的に植物体を再生させることができる。
青森県グリーンバイオセンター・細胞工学研究部
[連絡先] 0177-28-1015
[部会名] 生物工学
[専門] バイテク
[対象] 根菜類
[分類] 研究
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[背景・ねらい]
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輸入にんにくに負けない高品質の新品種を開発するために、培養変異を利用した優良形質を持つ新品種や外来遺伝子(ニンニクウイルス外被蛋白質遺伝子等)を導入したウイルス抵抗性品種並びに細胞融合技術を用いた新作物開発の基盤的技術であるプロトプラスト培養法の確立が強く求められていた。
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[成果の内容・特徴]
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にんにく(「福地ホワイト」)プロトプラストからの効率的な植物体再生法である(図1)。
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茎頂組織を2か月間液体回転培養して、苗条原基様細胞塊を誘導し、MS基本培地で培養したカルスからプロトプラストを単離する。
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培養密度は5〜10×105個/mlとし、0.6%ゲルライトまたは1.2%アガロースに0.55Mグルコースの組合せで包埋する(表1)。
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カルス形成はプロトプラスト包埋後、1/2MS基本培地にBA 1mg/l、NAA 1mg/l、0.1%カザミノ酸を添加した培地で、20日間、25℃、暗黒条件下で培養し、その後に培地交換して12時間明(4,000 lux)条件下に移して培養することによって安定的に認められる(表2)。
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生育したカルスを再分化培地(MS基本培地にBA 2mg/l、NAA 0.02mg/l、3%シュクロースを添加した寒天培地)で20日間培養して不定芽を誘導し、更に40日間培養を続けてシュート伸長後に発根させて高率に植物体を再生させることができる(表3)。
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[成果の活用面・留意点]
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プロトプラスト培養法を用いて培養変異を利用した優良品種の作出とエレクトロポレーション法による形質転換体作出が可能となる。
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遺伝的な変異の確認が必要である。
[その他]
研究課題名:遺伝子操作技術実用化のための基礎研究
予算区分 :県単
研究期間 :平成7年度(平成6〜10年)
発表論文等:ニンニクプロトプラストからの再生系の確立と遺伝子導入の試み,
日本育種学会第89回講演会要旨,279,1996