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スターチス「アイスター」シリーズの培養による種苗増穂技術


[要約]

 岩手県で開発したスターチス栄養系品種「アイスター」シリーズの培養手法を検討し、種苗増殖システムを確立した。

[キーワード]

スターチス、「アイスター」シリーズ、増殖、種苗供給

[担当]岩手農研・農産部・応用生物工学研究室
[連絡先]0197-68-4414
[区分]東北農業試験研究・生物工学
[分類]技術・普及


[背景・ねらい]

 平成10年度に岩手県で開発したスターチス栄養系品種「アイスター」シリーズ5品種は、現在種苗登録申請中であり、この種苗供給はすべて培養苗を用いて行われる。平成10年度に(財)岩手生物工学研究センターにおいて開発されたスターチス・シヌアータのクローン増穂の基礎技術を元に、技術の体系化を検討する。

[成果の内容・特徴]

1.

「アイスター」シリーズ5品種(ロージーピンク、ライラック、ライラックブルー、ラベンダー、モーヴ)において実用的な増植、順化技術が明らかとなった(表1)。

2.

初代培養に用いる花穂の生育段階は、花冠が緑色で毛の先端部分が色づき姶めたものか全体が緑色の小花を使用すると、シュート分化率が良好である(表2図1)。

3.

通気膜を使用することで、生育の良好なシュート(ビトリフィケーションや葉色不良がない状態)が得られた(表3)。

4.

1本苗化の操作を省略しても発根するものもあるが、発根率の低下がみられるため、1本苗化の操作が必要であった(表4)。

5.

本手法は育成した5品種全てに適応可能であることから、この手法により種苗供給が実施される予定である。

[成果の活用面・留意点]

1.

初代培養に用いる親株は必ずウイルス検定を行い、ウイルスに感染していないことを確認した株を使用する。

[具体的データ]

[その他]
研究課題名:

スターチス・シヌアータの低コスト培養システムの確立

予算区分:

県単

研究期間:

1998〜2001年度

研究担当者:

星伸枝、多四徹、仲谷房治、阿部潤


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