1. |
ウルチ性2品種における小麦粉50%+50%のブレンドでは、少なくとも片方の品種 にグルテニンサブユニット5+10(GS5+10)を持つものを用いると、生地物性・製 パン性の改良効果が期待できる。特に、パン用同士の1CW+東北214号、1CW +東北215号、1CW+コユキコムギ及びハルイブキ+東北214号のブレンドでは、 生地物性・製パン性の改良効果が大きい。一方、GS5+10を持たない品種同士のブ レンドでは、生地物性・製パン性の改良効果はあまり期待できない(図1)。 |
2. |
低アミロース品種・系統とパン用のハルイブキ又は市販強力粉(いずれもGS5+10有)との小麦粉50%+50%のブレンドでは、パン体積が大きくなり、パンが柔らかくで味が良くなり、官能評価が向上する(表1)。 |
3. |
モチ性品種・系統とウルチ性品種との小麦粉ブレンドでも、ウルチ性にGS5+10 を持つ品種を用いると製パン性の改良効果が期待できるが、それを持たない場合 は改良効果はみられない。ウルチ性のハルイブキ又は1CW(いずれもGS5+10 有)の小麦粉にモチ性小麦品種・系統の小麦粉を10〜30%ブレンドした場合は、 ウルチ性品種だけよりパン体積がやや大きくなり、パン内相が柔らかくて、もち もち感が強くなり、官能評価が向上する(表2)。 |
4. |
ブレンドによる製パン性の良否は、ファリノグラムのバロリメーター・バリューの高低で推定できる(表3)。 |