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水圧を利用したモモの摘らいは発芽期頃か開花直前〜 開花期頃が適期

[要約]

水圧を利用したモモの摘らい法は、着果管理において大幅な作業時間削減に貢献するが、処理時期により果面障害が誘発されやすいことから、発芽期頃か開花直前〜 開花期頃に実施する。

[キーワード]

果樹、栽培、モモ、省力、水圧摘らい

[担当]

福島農総セ果樹研・栽培科

[代表連絡先]

電話024-542-4951

[区分]

東北農業・果樹

[分類]

技術・普及

[背景・ねらい]

モモ栽培における水圧を利用した摘らい法は、民間で開発された技術であるが、処理方法や省力効果が明らかでなく、また、処理後、一部の果実で表面に突起状等の障害が認められることから、効率的な処理方法や果面障害発生との関係について明らかにする。

[成果の内容・特徴]

  1. 摘らいの効果は、処理時期による差がみられ、発芽後15日を中心に発芽後10日〜開花直前の効果が高く、発芽当日や開花期でも実用的な効果が認められる(表1)。
  2. 水圧を利用した摘らいによって、果実の表面が隆起して突起状となるものや表面が凸凹するなどの果面障害(図1)が確認される。これには水圧摘らいの処理時期との関係があり、発芽後10日頃(開花前12日)をピークに発芽後5〜15日(開花前6〜17日)の間で多くなる傾向が認められる(表1)。
  3. 処理時期は果面障害の発生しやすい時期を避け、発芽期頃か開花直前〜開花期頃に実施するのが望ましいと判断される。
  4. 摘らい時の水圧の強さを4MPaと6MPaで比較すると、摘らい効果や葉芽の損傷、果面障害発生に有意差が認められないことから、水圧は4MPa程度で良いと考えられる(表2)。
  5. 水圧摘らいによって摘らい時間は70〜80%削減され、その後の摘果作業にはやや多くの時間を要するものの、摘らいと摘果を合わせて40〜45%の作業時間が削減される(図2)。

[成果の活用面・留意点]

  1. 水圧摘らいを実施した樹は、手作業と比べると、摘らい程度や着果位置のばらつきがあることから、修正摘らいや摘花、予備摘果等により、着果を調整する。
  2. 処理時期により果面障害の発生リスクがあるとともに、葉芽の損傷も多いこと(栽培上は大きな問題なし)を十分理解した上で行う必要がある。
  3. 水圧摘らいは、脚立や作業台を利用した作業となるので、作業時の安全には十分注意する。

[具体的データ]

[その他]

研究課題名
主要果樹の高生産省力樹形の開発
予算区分
県単
研究期間
2005〜2008年度
研究担当者
志村浩雄、永山宏一、畠良七、木幡栄子、尾形正、安部充