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ナツハゼ果実中のペクチン含有量は、採取時期や加工処理条件により変化する

[要約]

ナツハゼ果実中のペクチン含有量は採取時期とともに変化し、ゲル化に関連する水溶性ペクチンは、10月下旬に最大となる。また、冷凍果実を加工する場合、解凍処理により、水溶性ペクチンは減少する。

[キーワード]

ナツハゼ、ペクチン、ゲル強度

[担当]

福島農総セ・生産環境部

[代表連絡先]

電話0248-42-4114

[区分]

東北農業・流通加工

[分類]

技術・参考

[背景・ねらい]

ナツハゼはツツジ科スノキ属の落葉低木であり、丘陵地などに自生しているほか、生け花の花材などに利用するために花木類として栽培されている。花材として収穫・利用されるのは主として紅葉した枝であり、果実は有効利用されていない。また、果実は、アントシアニンやポリフェノールを比較的多く含有しており、近年、一部地域でジャムやフルーツソースなどへの加工利用が試みられている。

そこで、採取時期や加工処理条件と、ジャム加工において重要になるペクチンの関係について検討を行った。

[成果の内容・特徴]

  1. 塩酸可溶性ペクチン(プロトペクチン)は、収穫初期に多く、徐々に減少する。水可溶性ペクチン(ペクチニン酸)は、収穫時期が遅くなるに従い増加し、10月下旬に最も多くなる。ヘキサメタリン酸可溶性ペクチン(ペクチン酸)は、11月中旬以降に増加する(図1)。
  2. ゲル強度は、ゲル化させる時の糖度にかかわらず、水可溶性ペクチンと正の相関がある(図2)。
  3. 冷凍した果実を加工する場合、解凍処理により、水可溶性ペクチンが減少し、ヘキサメタリン酸可溶性ペクチンが増加する(図3)。
  4. 解凍処理により、ゲル強度が低下する(図4)。

[成果の活用面・留意点]

  1. 採取時期の異なる果実を用いて加工を行う場合には、良く混合してから加工を行うことで、製品のゲル強度が均一になる。
  2. 冷凍果実を用いたジャム加工では、解凍処理により、ゲル強度が低下するため、解凍せず、すみやかに加熱する必要がある。
  3. ナツハゼと糖だけでのゲル化であり、ペクチンを添加した場合のゲル強度とは異なる。

[具体的データ]

[その他]

研究課題名
未利用農産物等の活用技術及び加工品開発
予算区分
県単
研究期間
2006〜2008年度
研究担当者
新妻和敏、山内富士男、小野美代子