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春出し花壇苗に対する早朝降温処理は、暖房燃料削減と矮化の効果がある

[要約]

1月播種の春出し花壇苗を加温栽培する場合、生育期の早朝に暖房温度を一時的に低下させる早朝降温処理は、暖房燃料の使用量を約3割削減し、ナデシコ、クリサンセマム、ビオラ、パンジーの花壇苗を矮化させることができる。

[キーワード]

早朝降温、短時間変温、花壇苗、燃料、矮化

[担当]

青森農林総研フラワーセ・栽培開発部

[代表連絡先]

電話017-728-8721

[区分]

東北農業・野菜花き(花き)

[分類]

技術・普及

[背景・ねらい]

寒冷地において、冬季間に花壇苗や鉢物を加温栽培する場合、暖房燃料を大量に使用し、経営費に占める光熱動力費の割合が高い。また、花壇苗や鉢物では品質向上のために矮化剤を使用するが、適用できる植物成長調節剤が少ない状況にある。

そこで、早朝に暖房温度を一時的に低下させる早朝降温処理が、栽培施設の暖房燃料の使用量と花壇苗の矮化に与える影響について調査する。

[成果の内容・特徴]

  1. 2月から5月までガラス温室で暖房温度を10 ℃から2℃に切り換える早朝降温処理を4時間行う場合、この期間の暖房燃料を無処理に比べて約3割削減できる(表1)。 この処理では日の出時刻の3時間半前から開始する方が2時間半前の開始に比べて燃料削減率が高い。
  2. 1月播種のナデシコ、クリサンセマムでは鉢上げ・活着後の2月下旬から、ビオラ、パンジーでは3月下旬から、それぞれ上記1の早朝降温処理を開始することにより矮化効果が認められる(表2)。

[成果の活用面・留意点]

  1. 本結果は暖房温度10 ℃一定、換気温度23 ℃一定の栽培条件と比較したものであり、効果は年次、地域、作型、品種等によって変化する。
  2. 本処理は苗移植時の低温による生育不良を避けるため鉢上げ・活着後に行う必要があり、品目によって開始時期が異なる。開花期の遅れが一部に認められるが、出荷時期に影響するほどではない。
  3. 処理時の施設内では湿度が最大20%上昇するので、高湿度による生育障害等を受けやすい品目では注意する。
  4. 処理による気温変化は地域や施設の種類によって異なることから、実施に際しては数日おきに段階的に設定温度を下げ、最低温度の推移、低温障害の有無等を確認する。

[具体的データ]

[その他]

研究課題名
DIFを利用した花き鉢物生産技術の確立
予算区分
県単
研究期間
2007 〜 2008 年
研究担当者
佐々木和也、今満