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リンドウの定植30 日後ジベレリン処理による越冬芽の高位着生抑制技術

[要約]

リンドウの5〜7月定植の作型において、定植30 日後の苗にジベレリン溶液の茎葉散布を行うことにより越冬芽の高位着生が抑制され、同時に、より太く充実した越冬芽が得られる。

[キーワード]

リンドウ、ジベレリン、高芽、越冬芽形成、株養成

[担当]

福島農総セ・作物園芸部・花き科

[代表連絡先]

電話024-958-1725

[区分]

東北農業・野菜花き(花き)

[分類]

技術・普及

[背景・ねらい]

リンドウ栽培では、定植から1〜2年は株養成期間と位置づけられており、株養成促進技術として定植直前の苗へのジベレリン処理がすでに普及している。しかし、翌年の切り花品質はまだ充分ではなく、また、越冬芽が株の高位に着生する奇形(以下、「高芽」)がジベレリンの副作用により助長されている可能性が指摘されている。

そこで、ジベレリン処理時期と越冬芽形成の関係を明らかにし、越冬芽形成への副作用の低減と株養成効果の維持、向上を目指した。

[成果の内容・特徴]

  1. 定植30 日後のリンドウ苗に対して、ジベレリン100ppm 溶液の茎葉散布を行う。
  2. 「高芽」の発生が従来の定植直前処理(慣行処理)より抑制される。抑制効果は、品種の早晩性に関係なく得られる(表1)。
  3. 「高芽」の発生は、若齢苗へのジベレリン処理により誘発される(表2)。
  4. 越冬芽径は太くなり、効果があった品種の最も太い芽では定植直前処理比で平均10.5%太くなり、より充実した越冬芽が形成される(図1)。
  5. 越冬芽数は、無処理より顕著に増加し、定植直前処理に対しては同等から一部品種ではわずかに減少する(表3)。また、定植60日後の処理では、無処理と同等となるため、不適である。

[成果の活用面・留意点]

  1. 茎葉散布は、農薬登録上の使用基準に従い、ジベレリン水溶剤(粉末、一部の錠剤)を用いて、定植5週間後を晩限として実施する(2009年1月現在) 。
  2. 育苗中に既にジベレリン処理を行っている苗(種子処理は除く)には適用できないので、処理にあたっては苗の前歴を確認する。
  3. 適用作型は、5月下旬から7月上旬定植の作型である。
  4. 品種特性や処理後の気象条件等により、処理効果が変動する場合がある。

[具体的データ]

[その他]

研究課題名
県オリジナル花きの高品質・安定生産技術の確立
予算区分
県単
研究期間
2006〜2008 年度
研究担当者
矢島豊・水野由美子(福島農総セ浜地域研)・山口繁雄