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良食味の水稲新品種「つや姫」の採用

[要約]

「つや姫」は晩生の粳種で水稲奨励品種決定調査の結果から、収量は「コシヒカリ」よりやや優り、品質は「コシヒカリ」並で、食味は安定して「はえぬき」に優る。また、「コシヒカリ」より耐倒伏性が優る。よって2009年より奨励品種として採用される見込みである。

[キーワード]

新品種、晩生、良食味、耐倒伏性

[担当]

山形県農業総合研究センター農業生産技術試験場庄内支場・水稲研究科

[代表連絡先]

電話0235-64-2100

[区分]

東北農業・作物(稲育種)

[分類]

技術・普及

[背景・ねらい]

山形県では米産地の評価向上のため、「はえぬき」を超える良食味品種の導入が望まれている。また、現在の作付品種は「はえぬき」等の中晩生に偏っており、熟期の分散による収穫時期の拡大が重要と考えられる。しかし、晩生品種である「コシヒカリ」は倒伏しやすい等の栽培上の問題を抱えており、「コシヒカリ」以上の栽培特性を持つ品種が要望されている。よって、良食味で栽培特性の優れる「つや姫」を新たに奨励品種候補として選定する。

[成果の内容・特徴]

  1. 「つや姫」の出穂期及び成熟期は「コシヒカリ」並である (表1)。
  2. 稈長は「コシヒカリ」より短く耐倒伏性が優る。また、穂長は「コシヒカリ」より短く、穂数は「コシヒカリ」よりやや多い(表1)。
  3. 玄米千粒重は「コシヒカリ」並〜やや大きい。収量は「コシヒカリ」よりやや優り、特に「コシヒカリ」の倒伏程度が大きい場所で差が大きい(表1)。
  4. 品質は「コシヒカリ」並である(表1)。
  5. 食味官能試験の総合評価は年次による差が小さく「はえぬき」に優る(表2)。
  6. 以上のことから、「つや姫」は良食味の粳品種として平成21年から山形県の奨励品種に採用される見込みである。普及対象地域は県内平坦部とする(図1)。

[成果の活用面・留意点]

  1. 「コシヒカリ」、「はえぬき」の一部に代わり、普及面積は県内平坦部の20,000haを見込んでい る。
  2. 品質、食味の高位安定化を図るため、栽培マニュアル、適地マップを遵守する。

[具体的データ]

[その他]

研究課題名
水稲・畑作物奨励品種決定調査
予算区分
県単
研究期間
2006〜2008年
研究担当者
今川彰教、松田晃、浅野目謙之、井上由紀