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発酵熱を利用したトマト有機栽培育苗用土の消毒法

[要約]

トマト有機栽培で使用する育苗用土を作成する際、土100Lに対し、堆肥60L+米ぬか21kgを混合して山積みにし、ワラ等で保温し、無加温パイプハウス内で発酵させることで、発酵熱による土壌消毒が可能である。

[キーワード]

有機栽培、用土、発酵熱、消毒、育苗

[担当]

福島県農業総合センター浜地域研究所

[代表連絡先]

電話0244-35-2633

[区分]

電話0244-35-2633

[分類]

技術・参考

[背景・ねらい]

トマト有機栽培で使用する育苗培土は、購入するか、または有機栽培畑の土壌を使用する必要がある。しかし、鉢上げ用の培土を全て購入するにはコストがかかり、一方、有機栽培畑の土を用土として使用する場合には、土壌病原菌等による汚染が懸念される。そこで、発酵熱を利用した用土の土壌消毒方法を検討する。

[成果の内容・特徴]

  1. 消毒のための発酵方法は、土100Lに対し、堆肥60L+米ぬか21kg+菌体資材を混合して山積みにし、ワラ等で保温し、無加温パイプハウス内で発熱させる(図1)。
  2. 発酵温度を十分確保するためには、土と堆肥の配合比は1:1〜2:1とし、米ぬかの量は上記の量を必ず混合する(表1)。
  3. この方法による発酵中の温度は55℃が100時間以上になり、2〜3日おきに切り返しを行うことにより用土全体を高温にさらすことができる(図2)。
  4. トマト萎凋病の汚染土壌を、消毒せずに育苗に使用すると、トマト苗の導管に褐変が見られるが、上記の方法で消毒した後に使用すると導管に褐変は見られず、消毒効果が確認できる(表2)。

[成果の活用面・留意点]

  1. 殺菌効果確認には、トマト土壌病害の中で殺菌のために最も高温と時間を要するトマト萎凋病菌を用いている。
  2. 菌体資材には、原土100Lに対し、バイオ21(サカタのタネ)1.0kgを使用している。
  3. 堆肥には牛糞バーク堆肥(窒素0.46%、C/N比25.7)を使用している。
  4. 発酵させた用土は米ぬかにより肥料成分が多いので、育苗に使用する際にはピートモス等で3倍程度に希釈して使用する。

[具体的データ]

[その他]

研究課題名
トマトの有機栽培技術の確立、有機栽培用培土の消毒方法の検討
予算区分
県単
研究期間
2006〜2008年度
研究担当者
常盤秀夫、水野由美子