[成果情報名]

セスバニア・ロストアラータとの輪作における小麦の施肥窒素の低減

[要約] セスバニア・ロストアラータと小麦の輪作において、輪作2年目と3年目の小麦の収量と 子実蛋白質含有率は、セスバニアを作付けしない小麦の連作に比べて増加し、施肥窒素を約25% 減らしても同程度の収量が得られる。
[キーワード] セスバニア・ロストアラータ、コムギ、基肥、収量、蛋白質含有率
[担当] 広島総技研・農技セ・生産環境研究部
[連絡先] 電話082-429-0521
[区分] 近畿中国四国農業・作物生産
[分類] 技術・参考

[背景・ねらい]
 平成11年度に持続性の高い農業生産方式の導入に関する法律が制定され、堆肥や緑肥等を使用した 土作りや化学肥料の低減による環境に負荷を与えない農業の推進が求められている。
 セスバニア・ロストアラータ(以下、セスバニアとする)は、1年生マメ科植物で窒素固定を行う ことから、無肥料でも地上部の乾物収量が多く、植物体の窒素含有率が高いことから緑肥としての 効果が期待できる。そこで、セスバニア−小麦の輪作において、セスバニアが小麦の収量・品質に 及ぼす影響を明らかにする。
[成果の内容・特徴]
  1. セスバニア−小麦の輪作において、輪作1年目の小麦の収量と子実蛋白質含有率は、セスバニアを 作付けしない小麦連作の慣行(以下、慣行とする)と同程度である(図1表1)。
  2. 輪作2年目と3年目では、小麦の収量は慣行より高くなり、基肥の窒素を半分に施用しても 慣行並みの収量が得られる。このことから、総窒素施用量の約25%削減が可能である (図1表1)。また、小麦の子実蛋白質含有率も慣行より高くなる(表2)。
  3. セスバニアのすき込みによる小麦の倒伏はなく、検査等級は慣行と同程度である(表2)。
  4. セスバニアのすき込みは、小麦栽培跡地の作土の全炭素含有率をやや増加させることから、 地力の向上効果がある(表3)。
[成果の活用面・留意点]
  1. セスバニアの生育量が多い場合や土壌が肥沃な場合は、すき込み1年目から小麦が過繁茂になり 倒伏する恐れがあるので、小麦の生育にあわせて追肥を調整する必要がある。
  2. 輪作2年目と3年目では、小麦の子実蛋白質含有率が慣行より高くなることから、5月上旬の 実肥の窒素削減が可能である。

[具体的データ]

[その他]
研究課題名 水田の畑地化と長期不耕起輪作による麦・大豆の高位安定生産技術体系の開発
予算区分 県単
研究期間 2005〜2009年度
研究担当者 浦野光一郎、竹中賢司、金本健志

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