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●「飛ばないナミテントウ」とは

飛ばテン

簡単な解説

農研機構では、施設栽培の野菜にとって重要な害虫であるアブラムシの天敵製剤として、「飛ばないナミテントウ」(遺伝的に飛翔能力を欠くナミテントウ)を開発しました。平成26年6月に、施設野菜用の生物農薬として販売が始まり、また、利用マニュアルも刊行しましたので、一般の生産者の利用が可能になっています。 ナミテントウは大量に捕食する能力があるので、アブラムシの天敵として注目されてきました。しかし、施設内に放飼しても、飛び去ってしまうため、定着しません。そこで、農研機構では、自然界に存在する様々な個体の中から、飛翔能力の低いナミテントウを探しだし、それらを交配することで、遺伝的に飛翔能力を欠くナミテントウを育成しました。 「飛ばないナミテントウ」は、幼虫の段階で製剤化することができます。幼虫は、発育して成虫になった後もよく定着し、アブラムシの増殖を抑えるので、成虫を放すよりも、防除効果が持続します。公設試験場の協力の下、近畿や四国の府県でその効果が実証され、(株) アグリ総研が製剤化し、平成26年、幼虫を成分とする生物農薬として登録されました。

●フォト・ビデオライブラリー

飛ばテン

飛ばテン

アブラムシ

アブラムシ

飛ばテン幼虫

飛ばテン3齢幼虫がモモアカアブラムシを捕食

食事中の飛ばテン

食事中の飛ばテン

フライトミル

フライトミル(写真をクリックすると動画を視聴できます。)

飼育室

飼育室飛ばないテントウムシを観察している開発者の世古主任研究員

※フライトミル:ヘリコプターのローター ( 羽根)に似た小型の竹とんぼの一端に虫 を宙づりにすると、虫は羽ばたきはじめ、その勢いでローターが回転します。回転している時間を計ることにより、虫がどれくらいの間飛んでいるか推定できます。
なお、調査が終わったら、とりはずし、仲間のところに返しています。

●新聞・雑誌・TV・ラジオ等での紹介(2014年6月~2015年3月)

新聞掲載24件雑誌掲載5件TV放映11件、ラジオ放送2件

●飛ばないナミテントウ」Q&A

Q1:飛ばないテントウはどのようにして開発したのですか

Q2:飛ばないテントウを自然界に出しても環境に影響がないのですか

Q3:テントウムシのような生物でも農薬登録を取得する必要があるのですか

Q4:飛ばないテントウはどのような作物で使用できますか

Q5:飛ばないテントウの寿命はどのくらいですか

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●関連文献