品種詳細

果樹研究所

はつまる

「はつまる」は、「幸水」より20日程度早く成熟する極早生の良食味品種です。気温が低く成熟期の遅い南東北でも、ニホンナシの需要が高まるお盆前の収穫が露地栽培で可能です。
「はつまる」の名前は、極早生で初物となり得る丸いナシであることに由来します。なお、苗木の販売は、平成27年秋季の見込みです。

主要特性

  • 樹勢は「幸水」よりやや強い品種です。短果枝の着生は「幸水」よりやや多く、えき花芽 の着生は同程度です。収穫期は、育成地(茨城県つくば市)で7月下旬~8月初旬、南東北で8月上~中旬であり、「幸水」より20日程度早い品種です(表1)。
  • 果実は重さが330g程度で、「幸水」より少し小果の赤ナシです(図1)。果肉硬度は「幸水」より軟らかく、肉質良好です。糖度と酸味は「幸水」と同程度であり、食味良好です。みつ症と心腐れはわずかに発生しますが、程度は軽微です(表2)。
  • 黒斑病に対して抵抗性があります。一方、黒星病に対しては罹病性ですが、慣行防除で防除が可能です。
  • 花芽の枯死や発育不良が全国的に認められます(※)。育成地では、えき花芽の枯死率が8.8%、短果枝の枯死率をあわせた平均は約5%と「幸水」よりやや高くなりますが、生産上問題にならない程度です(表3)。一方、熊本県と鹿児島県では、年によってはえき花芽の7割以上が枯死するとの報告もあります。発生程度は東日本より西日本で比較的高い傾向がみられ、特に西日本では品種選択の際に注意が必要です。(※:系統適応性検定試験として、全国38都府県で試験栽培されました)

表1 「はつまる」の樹体特性

 「はつまる」の樹体特性

表2 「はつまる」の果実特性

 「はつまる」の果実特性

表3 「はつまる」の花芽枯死率

「はつまる」の花芽枯死率 

 


図1 「はつまる」の結実状況
図1 「はつまる」の結実状況


図2 「はつまる」の果実
図2 「はつまる」の果実

出願番号
(出願日)
公表日 登録番号
(登録日)
育成者権の存続期間
29377
(2014年7月11日)
2014年12月 4日 24374
(2015年6月19日)
30年
(満了日:2045年6月19日)
交配組み合わせ 旧系統名
筑水×筑波43号(162×平塚17号) ナシ筑波54号

品種の利用許諾について