生産性向上による畜産現場強化のための生産システムの確立

集積された耕作放棄地等を活用した周年親子放牧を基軸とした効率的な家畜・草地管理技術を開発し、現地実証試験により体系化することにより超低コスト・省力的な素牛生産体系を確立する。また、家畜の生涯生産性を向上させるための評価形質を解明し、繁殖性と健全性を考慮した新たな育種改良手法を開発する。さらに、生産性向上に資するため、家畜の有用遺伝子情報の探索・活用技術を開発する。また、家畜の繁殖性の向上のために、センシング技術を活用した効率的繁殖管理技術を開発するとともに、人工授精用精液の能力判別技術等の受胎率向上技術や、受精卵移植の受胎率向上に向けた高品質な生殖細胞・受精卵の生産・保存技術を開発する。肉用牛と中小家畜においては、高栄養自給飼料を最大限活用した精密栄養管理技術と外国産の食肉と差別化できる新たな付加価値評価技術を開発する。乳牛の飼養管理を栄養素の代謝、エネルギー収支等の解析を進め、搾乳ロボット周辺機材から得られる乳量等の情報を活用した乳牛飼養に最適な栄養管理技術体系を確立する。国内で顕在化している家畜生産に由来する臭気の問題に対応するため、アンモニア等の臭気物質の堆肥化施設からの拡散量を5割以上削減する技術を開発するとともに、水質汚濁問題に対応するための畜舎排水の高度処理技術を開発する。放牧関連の研究成果については、生産者・普及組織・公設試等の協力を得て公共牧場・耕作放棄地等で現地実証試験を実施することにより、収益性の高い生産システムとして確立し、行政及び関係団体と連携し、速やかな普及を図る。家畜の精密栄養管理については、日本飼養標準に反映させるとともにロボット導入酪農家において現地実証試験を進める。食肉評価技術並びに臭気削減及び排水処理に関する成果については、技術マニュアルの作成や講習会の開催等によって普及を図る。育種繁殖技術については畜産関連普及組織に開発技術を移転する。

研究成果情報

2017年 畜産研究部門
養豚廃水を連続曝気式活性汚泥処理する際の溶存酸素濃度制御による窒素除去
2017年 畜産研究部門
実規模ロックウール生物脱臭装置内の脱窒菌群集の特徴
2017年 畜産研究部門
ビタミンA制限は黒毛和種去勢肥育牛胸最長筋の遺伝子発現を変える
2017年 畜産研究部門
ルーメン内セルロース分解菌Fibrobacter succinogenesは乳糖を利用する
2017年 畜産研究部門
赤外スペクトルを用いた食肉タンパク質の熱変性および酸変性の新規簡易検出法
2017年 畜産研究部門
「弾力性」は「地鶏肉らしい食感」を評価できる主要な指標である
2017年 畜産研究部門
日本人における国産乳用種肥育去勢牛肉を好む消費者群の特徴
2017年 畜産研究部門
初期成長期のブタの骨格筋における塩基性アミノ酸トランスポーターの発現量
2017年 畜産研究部門
肥育後期豚にすりゴマを給与すると、背脂肪内層中に抗酸化物質が移行する
2017年 畜産研究部門
ガラス化冷却したブタ未成熟卵子の胚発生能をレスベラトロールが改善する
2017年 畜産研究部門
クリ蜜はアメリカ腐蛆病菌に対して抗菌性を示す
2017年 畜産研究部門
筋線維型が異なるシングルファイバー間のトロポミオシンアイソフォームの発現比
2017年 畜産研究部門
乳量と体細胞スコアの利用で泌乳期間中の生存率(PSR)の改良速度が向上
2016年 畜産研究部門
炎酸化ステンレス鋼負極は微生物燃料電池の発電を促進させる
2016年 畜産研究部門
好気環境でも使用できる初めてのリアルタイムBODバイオセンサー
2016年 畜産研究部門
泌乳初期の高泌乳牛はルーメン内酪酸比と血中β?-ヒドロキシ酪酸で正の相関を示す
2016年 畜産研究部門
乾乳前期の栄養水準は、分娩後の栄養代謝に影響する
2016年 畜産研究部門
高温下における乳用種育成前期牛の維持要求量および成長に対する利用効率
2016年 畜産研究部門
鶏卵及び鶏卵調理品の官能評価用語
2016年 畜産研究部門
試験管内でマウスの始原生殖細胞から卵子を作り出す培養系の確立
2016年 畜産研究部門
プロテオミクスによる脂肪細胞分泌因子のプロファイル
2016年 畜産研究部門
ゲノム編集技術によるオボムコイド遺伝子欠失ニワトリの作出
2016年 九州沖縄農業研究センター
堆肥脱臭における堆肥が吸着したアンモニウム態窒素の硝化・有機化促進