農業生物の機能解明に基づいた生産性向上と産業利用のための技術開発

農作物、昆虫等の農業生物のゲノム情報の高度な解析やオミクス解析を行い、そこから得られたデータを統合したゲノム情報基盤を構築するとともに、生産性や耐病性等の農業形質に関わる有用遺伝子の機能解析や生物間相互作用の解明を推進する。遺伝子組換え・ゲノム編集技術及びオミクス解析技術等を農作物や昆虫に適用し、生産性向上・有用形質付与のための基盤技術を開発する。また、家畜においても、ゲノム編集や新しい生殖技術を駆使して、動物遺伝資源の新たな保存・利用技術及び抗病性を付与するための基盤技術を開発する。組換え植物やカイコを用いた医薬品・機能性成分等の有用物質生産系の性能向上と実用化のための技術を開発するとともに、離島又は中山間モデル地域で、有用物質を生産するカイコ等の生産を開始する。新特性シルク素材や生体物質由来の新機能性素材を作出するとともに、それらを実用化するための加工技術や生物多様性に影響を及ぼさない遺伝子組換えカイコの飼育・管理技術を開発する。さらに、有用物質生産や新機能性新素材の開発に当たっては、研究成果の普及を図るため、研究開始時に社会実装を想定した知財戦略を策定し、研究成果を試薬・製薬企業、製糸業者や繊維業界、化粧品企業等に速やかに移転する。特に、組換え作物やカイコを用いて医薬品・機能性成分や新機能性素材等を生産する技術に関しては、臨床研究や現地実証試験を可能な限り民間事業者を含む関係機関と連携して実施し、これらの研究成果を民間事業者等に移転することにより、速やかな産業化を目指す。

研究成果情報

2017年 次世代作物開発研究センター
デュラムコムギのゲノムからみる小穂非脱落性の進化
2017年 次世代作物開発研究センター
オオムギを大粒化する遺伝子の同定と利用
2017年 生物機能利用研究部門
ネムリユスリカ細胞を用いた酵素の常温乾燥保存法の開発
2017年 生物機能利用研究部門
ホーネットシルクの素材化における特異な構造形成の解明
2017年 生物機能利用研究部門
非天然型アミノ酸を効率的にフィブロインに導入できる遺伝子組換えカイコの開発
2017年 生物機能利用研究部門
日本産クワコの遺伝的多様性の日本列島全域にわたる評価
2017年 生物機能利用研究部門
ヒト疾患の研究に応用可能なミトコンドリア機能低下モデルカイコの開発
2017年 生物機能利用研究部門
種子品質に関連するエピゲノムリプログラミングを発見
2017年 生物機能利用研究部門
腫瘍マーカーを特異的に検出するシルクタンパク質素材の開発
2017年 生物機能利用研究部門
ブタマクロファージの新しい不死化法
2017年 生物機能利用研究部門
ゲノム編集を用いたウシ疾患原因遺伝子の修復
2017年 生物機能利用研究部門
共生細菌(ボルバキア)の異種間移植による昆虫の胚発生阻害
2017年 生物機能利用研究部門
共生細菌による昆虫の性染色体の母系遺伝阻害を介した性操作
2017年 生物機能利用研究部門
小型CRISPR/Cas9ベクターの開発とイネゲノム編集への利用
2017年 生物機能利用研究部門
分割することで小型化した植物ゲノム編集ツールの開発
2017年 生物機能利用研究部門
コムギ植物体にDNAを直接導入する新しい形質転換技術
2017年 生物機能利用研究部門
除去可能な植物ウイルスベクターの開発
2017年 生物機能利用研究部門
イネいもち病圃場抵抗性遺伝子の効果をなくしてしまうイネの遺伝子座
2017年 生物機能利用研究部門
植物病原細菌の作物内での増殖に関与する葉緑体酵素の発見
2017年 生物機能利用研究部門
病原菌を認識して免疫反応を誘導するセンサーをイネから発見
2017年 生物機能利用研究部門
遺伝子高次構造制御と酢酸による作物乾燥ストレス耐性の付与
2017年 生物機能利用研究部門
画像解析による作物形質評価のための入力画像データ正規化法の開発
2017年 生物機能利用研究部門
広食性や殺虫剤抵抗性の機構解明等に有用なハスモンヨトウのゲノム情報
2017年 生物機能利用研究部門
キチンにより誘導されるイネの防御シグナルはBSR1を介して伝達される
2016年 高度解析センター
幼若ホルモンセンサーの開発
2016年 次世代作物開発研究センター
ソルガムの茎部への糖蓄積過程で発現するSWEET遺伝子群の発見
2016年 次世代作物開発研究センター
オオムギ(Hordeum vugare L.)の休眠を制御する新たな仕組みを発見
2016年 次世代作物開発研究センター
ダイズ代謝系シミュレイションモデルは耐湿性関連遺伝子の絞り込みに有効である
2016年 生物機能利用研究部門
糖鎖修飾シルクにおけるヒト心筋細胞の接着と増殖
2016年 生物機能利用研究部門
生きたカイコの絹糸腺を利用する新規シルク素材化法の開発
2016年 生物機能利用研究部門
カイコとクワコの交雑第一代での幼虫行動の解析
2016年 生物機能利用研究部門
カイコのオス化遺伝子を利用した雄蚕飼育法の開発
2016年 生物機能利用研究部門
昆虫に汎用性のある細胞死誘導システムの開発
2016年 生物機能利用研究部門
SaCas9,Cpf1を用いた植物におけるゲノム編集系の開発
2016年 生物機能利用研究部門
イネSPW1遺伝子の新規アミノ酸置換型変異により閉花性を安定化できる
2016年 生物機能利用研究部門
BSR1高発現イネは4種の重要病害に抵抗性を示す
2016年 生物機能利用研究部門
コムギの低温誘導性ディフェンシンは雪腐病および赤かび病抵抗性を向上させる
2016年 生物機能利用研究部門
草食動物と肉食動物の生物量を予測できる食物網新数理モデルの作成
2016年 生物機能利用研究部門
プラズマ照射による植物細胞へのタンパク質の直接導入法の開発
2016年 生物機能利用研究部門
いもち病菌がイネに感染する仕組みを解明
2016年 生物機能利用研究部門
植物の防御機構を応用した貯蔵病害菌の増殖を抑制するフィルムの開発
2016年 生物機能利用研究部門
細胞特異的DNAメチル化パターンの解明
2016年 生物機能利用研究部門
自然環境適応に関わるエピゲノム多様性を解明
2016年 生物機能利用研究部門
RNAヘリカーゼAtRH7はrRNA成熟に関与し、低温下での生長に必須である