農産物・食品の機能性解明及び機能性に関する信頼性の高い情報の整備・活用のための研究開発

医学分野等との連携を強めることにより、我が国の地域農産物・食品の健康機能性及び嗜好性を解明するとともに、利用のための科学的根拠を示し、信頼性の高い情報提供システムを構築する。

これまでに開発した農産物・食品の健康機能性評価技術を利用した研究成果に基づき、ムギ、イモ、工芸作物、野菜、果実、茶、乳製品等の我が国の地域農産物・食品について、健康機能性に寄与する成分の分析法及び機能性評価法の標準化を進める。これにより主要品目の機能性成分や機能性評価値のデータベース化を進め、農作物10品目以上、機能性成分量等10種類以上のデータベースを公表する。

糖尿病、高血圧、脂質代謝異常症等の生活習慣病のリスク低減に有効と考えられる代謝調節機能性の評価技術を、遺伝子発現解析、病態モデル動物を用いた実験、疫学的研究等により開発するとともに、その関与成分の科学的実証を進める。また、代謝調節作用に係わる機能性成分の含量を高める農作物の生産方法を開発するとともに、生活習慣病のリスク低減に有効と考えられる食品を開発する。

多くの疾病予防に関与するとされる抗酸化活性や、アレルギー抑制等の免疫調節作用、アンチエイジング効果等を有する農産物・食品の生体防御に関わる健康機能性の評価技術を、培養細胞系又はモデル実験動物などを用いた評価系、疫学的研究等により開発するとともに、その関与成分の科学的実証を進める。また、生体防御作用に係わる機能性成分を高める農作物の生産方法を開発するとともに、超高齢社会に向けた健康寿命延伸や免疫失調関連疾病に有効と考えられる食品を開発する。

さらに、多様化する消費者の嗜好等に配慮した機能性食品の開発に資するため、これまで開発した農産物・食品の食味・食感特性評価技術とそれらを利用した研究蓄積に基づき、従来の食品より優れた食味や食感などの付加価値を創出する技術を開発する。

普及成果情報

2015年 食品総合研究所 (主要普及成果)
「べにふうき」緑茶を利用した新たな機能性表示食品
2015年 北海道農業研究センター
カルシウムが強化され粘度特性に優れた馬鈴薯澱粉の製造
2015年 果樹研究所 (主要普及成果)
β-クリプトキサンチンの血中濃度が高いと生活習慣病の発症リスクが低下する
2015年 食品総合研究所 (主要普及成果)
室間再現精度を向上させた改良親油性ORAC法
2014年 野菜茶業研究所
高アントシアニン茶「サンルージュ」を利用したエディブルティードレッシングの開発
2014年 食品総合研究所 (主要普及成果)
タマネギ中のケルセチン分析法の室間再現性試験の解析結果
2013年 野菜茶業研究所 (主要普及成果)
各種機能性成分を短時間・効率的に抽出できる給茶機
2013年 九州沖縄農業研究センター (主要普及成果)
機能性成分を多く含む農作物の情報が検索可能なデータベース
2012年 北海道農業研究センター (主要普及成果)
補酵素安定化・高濃度合成法を導入した低コストGABA含有液の製造と食品利用
2012年 果樹研究所 (主要普及成果)
β-クリプトキサンチンの血中濃度が高い閉経女性は骨粗しょう症になりにくい
2012年 食品総合研究所 (主要普及成果)
室間再現精度を高めた改良親水性ORAC法の開発と標準化
2012年 畜産草地研究所
乳酸菌ラクトコッカスラクチスH61の摂取による肌の改善効果
2012年 食品総合研究所
ニュートリゲノミクスデータのアーカイブ化と機能性評価への活用
2012年 食品総合研究所 (主要普及成果)
食品・農産物評価のためのテクスチャー用語体系
2011年 食品総合研究所 (主要普及成果)
アレルギーモデル動物における血管透過性を利用したアレルギー重症度の定量方法

研究成果情報

2015年 九州沖縄農業研究センター
サツマイモ「すいおう」葉身のカフェオイルキナ酸量はアクアガス加熱で保持できる
2015年 北海道農業研究センター
酵素処理により風味と食感が改善されたカラフルポテト加工素材
2015年 食品総合研究所
ヒト胃消化シミュレーターを利用した米飯の膨潤・微細化プロセスの可視化
2015年 食品総合研究所
一口に入れる食品量で食べる速度や咀嚼回数をコントロールする
2015年 食品総合研究所
カロテノイドのルテインは代謝後に脂肪細胞への分化抑制作用を発揮する
2015年 食品総合研究所
リンゴプロシアニジンは解糖系の阻害により T細胞の機能を抑制する
2015年 食品総合研究所
国産ハーブの抗酸化能
2015年 畜産草地研究所
モンゴルの伝統的乳製品より分離されたブタ胃ムチンへの付着性を有する乳酸菌
2015年 野菜茶業研究所
焙煎された茶に含まれる香気寄与成分
2015年 野菜茶業研究所
トマトのうま味成分グアニル酸が加熱調理で増加
2015年 野菜茶業研究所
チャ品種「そうふう」「さえみどり」は機能性成分ケルセチン配糖体が多い
2015年 果樹研究所
リンゴの親水性抗酸化能とプロシアニジン含量の品種間差異
2014年 九州沖縄農業研究センター
カリフラワーのスプラウトはビタミンCが多く受光量に伴い含量は向上する
2014年 西日本農業研究センター
ノビレチン等ポリメトキシフラボノイドはナチュラルキラー細胞を活性化する
2014年 西日本農業研究センター
小麦ふすま「自己消化物」の非アルコール性脂肪性肝炎モデル動物に対する効果
2014年 東北農業研究センター
寒締め栽培によりホウレンソウのフラボノイドと抗酸化能は増加する
2014年 北海道農業研究センター
カルシウムが強化され粘度安定性に優れた馬鈴薯澱粉の製造
2014年 食品総合研究所
動物行動学実験に基づいた甘味ブレンド効果の客観的評価
2014年 食品総合研究所
ヒト甘味受容体の細胞膜表面への移動の仕組み
2014年 食品総合研究所
β-クリプトキサンチンはマウスの非アルコール性脂肪肝炎の炎症を抑制する
2014年 畜産草地研究所
紫外線照射に起因する皮膚障害に対する芳香族ピルビン酸の防御効果
2014年 野菜茶業研究所
水出し緑茶に含まれるエピガロカテキンのマクロファージ食作用増強メカニズム
2013年 果樹研究所
ラットではβ-クリプトキサンチンは多くの臓器でβ-カロテンよりも蓄積されやすい
2013年 食品総合研究所
2型糖尿病合併症バイオマーカーの同定とその検出方法
2013年 食品総合研究所
新たな胃消化シミュレーターを用いた食品の消化動態の観測
2013年 畜産草地研究所
乳酸菌由来の芳香族乳酸は紫外線照射による角化細胞の炎症反応を抑制する
2013年 野菜茶業研究所
ネギ葉身内部の粘液は経口投与によりマウス免疫系を活性化する
2013年 食品総合研究所
紅茶・烏龍茶および抹茶の標準化された客観的味強度評価法
2013年 食品総合研究所
摂食中のヒトの舌活動測定と測定値に基づくやわらかい食品物性の新規評価法
2012年 食品総合研究所
凍り豆腐とそのタンパク質・イソフラボン成分が有する脂質代謝調節作用の解明
2012年 東北農業研究センター
ハトムギタンパク濃縮物は2型糖尿病モデルマウスの脂質代謝を改善する
2012年 食品総合研究所
「べにふうき」茶葉中に含まれる抗アレルギー物質ECG3"Me
2012年 食品総合研究所
長時間浸漬でご飯をおいしくするデンプン分解酵素の米粒内分布に品種間差
2011年 東北農業研究センター
ハクサイ及びオレンジハクサイのカロテノイド組成と抗酸化能
2011年 九州沖縄農業研究センター
紫黒米と黒大豆中の総アントシアニン量を測定する分析法の妥当性確認
2011年 食品総合研究所
有機栽培されたチャ生葉の窒素安定同位体比(δ15N値)の年次変動
2011年 食品総合研究所
甘味受容体の構造特性を利用した、甘味物質のブレンド効果の評価
2011年 野菜茶業研究所
「サンルージュ」含有アントシアニンの茶期別および葉位別変動特性と生理活性
2011年 畜産草地研究所
ラクトコッカス属乳酸菌体の修飾によるインターロイキン12誘導能の増強法
2011年 食品総合研究所
ケルセチンの肥満抑制作用および肝臓への脂肪蓄積抑制機構の解明
2011年 食品総合研究所
栄養成分による体内時計のリセット
2011年 東北農業研究センター
ヒエ、ハトムギ種子は2型糖尿病モデルマウス(db/db)の脂質代謝を改善する
法人番号 7050005005207