研究活動報告詳細

第4回 ロボット大賞 サービスロボット部門優秀賞を受賞

情報公開日:2010年11月26日 (金曜日)

世界が注目! いちご収穫ロボット

開発背景・性能

ロボット大賞1

いちご栽培には、10アールあたり2,000時間(米づくりの約70倍)と多くの時間がかかっています。そのうち人手による収穫と店頭に並べるためのパック詰めで約半分を費やし、収穫・調製・出荷作業はいちご農家の大きな負担となっています。

 

農研機構生研センターでは、いちごの収穫作業の省力化をねらいとして、エスアイ精工株式会社と共同でいちご収穫ロボットの開発に着手し、世界に先が けて、実用的なロボットを完成させました。このロボットは、マニピュレータ、採果ハンド、マシンビジョン、LED照明、トレイ収容部、走行部で構成され、 栽培ベッドを天井から吊り下げたロボット栽培に適した高設栽培に対応し、全自動でいちご1個を9秒のサイクルでやさしく収穫できます。


ロボット収穫のしくみ

ロボット本体は走行部に搭載され、いちごハウス内の通路を往復移動します。2台のカメラにより、果実の3次元位置の測定と、色味具合・熟度の判定 を行います。中央のカメラを使って、果柄(果実についている茎)を検出し、切断位置を決定します。マニピュレータ先端に装着した採果ハンドで、果実に傷を つけないように果柄に接近して果柄を把持し、その上部を切断して、トレイに収容します。トレイ収納まで、果実には一度も触れない、いちごにやさしい収穫方 法です。

寝ている間にいちごを収穫

robo06 ボットは農家の方が寝ている夜間に稼働します。その理由は、夜間は照明条件が安定するので、果実を見つけやすく、果実温度が低いため傷つきにくいからで す。こうして収穫できるいちごは全体の60~65%で、採れなかった果実は翌朝人手で収穫しなければなりませんが、寝ている間に3分の2の作業が終わって いるのですから大助かりです。

 

 

今後の予定

いちご農家の方たちのご意見・ご要望を踏まえ、エスアイ精工株式会社と共同で市販化をすすめます。
農研機構生研センターでは、さらに、いちごの選別・パック詰めの全自動化装置の実用化に向けた研究開発を進める予定です。

法人番号 7050005005207