研究活動報告詳細

平成26年度北農賞の受賞

情報公開日:2014年12月25日 (木曜日)

平成26年12月16日(火曜日)に京王プラザホテル札幌において、公益財団法人北農会による北農賞贈呈式が行われ、酪農研究領域 中村 正斗、水田作研究領域 杉山 慶太、嘉見 大助、大規模畑作研究領域 室 崇人の4名が優れた研究成果を評価されて、栄えある北農賞を受賞しました。

論文部門

「乳牛の乾乳期間短縮が乳生産に及ぼす影響」(北農81巻第3号掲載)

受賞者:酪農研究領域 中村 正斗

乾乳期間(搾乳を止める期間)は、泌乳のために酷使した乳腺細胞を再生し次の乳期の乳量減少を避けるための準備期間であり、従来は60日前後が推奨されてきました。しかし、我が国のホルスタイン種乳牛は、遺伝的改良と飼養管理の改善によって乳量が著しく増大する一方で、乾乳期間を従来の分娩前60日間とした場合に、乾乳による乳房炎などの疾病リスクが高まっていました。

本論文は、実験的手法により乾乳期間の長短が乳牛の成育や乳生産に及ぼす影響を調べ、乾乳期間を30日に短縮した場合に初産牛で次乳期の乳量に影響するが、2産以上の乳牛では乳量及び成分とも影響は認められないことを明らかにしました。このことによって、分娩後の産乳性や乾乳期管理の省力化など、酪農生産現場における問題解決に大きく貢献する技術であることが高く評価され受賞に至りました。

品種育成部門

「カボチャ 短節間性品種「TC2A」、「くりひかり」、「ジェジェJ」、「ストライプペポ」」

受賞者:水田作研究領域 杉山 慶太、嘉見 大助 大規模畑作研究領域 室 崇人

カボチャの栽培では、定植後の整枝、誘引、収穫作業に多くの労力を要するため、省力・軽作業化を図る上で、節間が伸びにくい短節間性の形質を備えた品種の育成が求められていました。既存の短節間性品種は、果実が低粉質で市場性に乏しいことから新たに商品性の高い品種の育成に取り組みました。

その結果、短節間性を有するカボチャ品種として、高粉質で良食味の品種「TC2A」(2008年12月品種登録)、濃黄色で厚い果肉を有して多収の加工業務用品種「くりひかり」(2013年6月品種登録出願)、貯蔵後も品質が優れる多収品種「ジェジェJ」(2013年7月品種登録出願)、殻のない食用種子を有するペポカボチャ品種「ストライプペポ」(2014年2月品種登録)を育成しました。

「TC2A」は「ほっとけ栗たん」の商品名で既に流通しており、恵庭市をはじめ全国で約180haほど栽培されています。また、「ストライプペポ」は和寒町においてカボチャを用いた地域興しに貢献するなど、短節間性による省力・軽作業化のみならず、カボチャの新たな需要の掘り起こしに寄与したことが高く評価され受賞に至りました。

受賞者

論文部門受賞者:中村上席研究員

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品種育成部門受賞者:(向かって左から)株式会社渡辺採種場 渡邊氏、杉山上席研究員、嘉見主任研究員

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法人番号 7050005005207