研究活動報告詳細

平成28年度農研機構シンポジウム「菌根:リン酸肥料を減らせる根の秘密」を開催しました

情報公開日:2016年11月18日 (金曜日)

開催日時

平成28年11月8日(火曜日) 14時~17時

開催場所

とかちプラザ 2F レインボーホール(北海道帯広市西4条南13丁目1)

参加者数

112名(生産者・農業団体30名、行政・普及関係16名、民間企業・一般26名、報道1名、教育・研究機関39名)

開催の趣旨

アーバスキュラー菌根菌(AM菌)はどこの土にもいる土壌微生物の仲間です。これまでの研究で、AM菌を活用することにより、大豆などでリン酸施肥量を3 割削減できることを明らかにしてきました。本シンポジウムでは、AM菌に関するこれまでの研究成果をお伝えするとともに、その農業現場での普及、活用を図るため、生産者、行政・普及担当者、民間企業、研究者等が意見・情報交換を行うこととしました。

開催概要

AM菌とその農業利用に関する4題の研究報告を行いました。
「アーバスキュラー菌根菌とは」では、当センターの大友量上級研究員から菌根とAM菌の生物的な特徴の説明を行い、引き続き農研機構で積み上げてきたAM菌利用研究の紹介、AM菌を利用して大豆栽培で3割のリン酸減肥が可能であることを報告しました。「土着菌根菌利用による飼料用トウモロコシ栽培でのリン酸施肥削減」では、道総研根釧農業試験場の八木哲生研究主任から、トウモロコシを対象としたリン酸減肥を行う場合の基準と注意についての報告を行いました。「アーバスキュラー菌根菌の接種によるネギ栽培でのリン酸施肥削減」では、山形大学農学部食料生命環境学科の俵谷圭太郎教授から、他の作物と比較して根系の小さいユリ科作物の中で、ネギを対象としたリン酸減肥の取組について講演を行いました。「菌根観察方法の高感度化と最新トピック」では、当センターの小八重善裕特別研究員から、圃場等でのAM菌の感染ポテンシャルを把握するためにも必要な、高感度な顕微鏡観察法についての報告を行いました。

総合討論では、AM菌の生物的な特徴や研究の現状に関する質問の他、農業現場で活用していくためにはという観点から、活用地域の気象や土壌との関係、他の作物への応用など、今後どのようなことが期待できるのか、また、それにはどのような研究が必要なのかについて活発な議論が展開されました。

 シンポジウムでの講演の様子

シンポジウムでの講演の様子

菌根菌を接種した植物の展示(左:無接種、中・右:接種)菌根菌を接種した植物の展示(左:無接種、中・右:接種)

菌根菌の観察体験コーナーを設置しました菌根菌の観察体験コーナーを設置しました

総合討論の様子総合討論の様子

法人番号 7050005005207