研究活動報告詳細

平成28年度北農賞の受賞

情報公開日:2016年12月22日 (木曜日)

平成28年12月16日(金曜日)に京王プラザホテル札幌において、公益財団法人北農会による北農賞贈呈式が行われ、論文、品種ならびに技能の3部門で栄えある北農賞を受賞しました。

以下、北農研関係者の受賞内容について紹介します。

論文部門

「混播草地における夏季更新の播種晩限」(北農83巻第2号掲載)

受賞者:北農研 奥村健治・井上聡・高田寛之・松村哲夫、(以下道総研)藤井弘毅・林拓・酒井治・出口健三郎

北海道でも草地更新時の牧草播種は雑草との競合を避けるため夏季以降に行われることが多くなり、時期が遅くなると生育が不十分となり越冬性や翌年の収量への影響が心配されます。そこで、翌年以降の収量とマメ科牧草の割合を確保できる播種の晩限を有効積算気温と、気象データによる地域分類にもとづいて地点ごとに晩限日を計算できるプログラムを開発し、その内容を論文としてまとめました。研究は栽培と気象の分野が連携し、道総研と協力して実施しました。この成果は安定した草地更新に活用され、植生改善や自給飼料の生産拡大に貢献することが期待されます。

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品種育成部門

「オーチャードグラス『ハルジマン』の育成」

受賞者:山田敏彦・中山貞夫・寺田康道・寳示戸貞雄・大同久明・高井智之・荒木博・水野和彦・伊藤公一・眞田康治・杉田紳一

北海道の草地では地下茎型イネ科雑草の蔓延による収量や品質の低下が近年課題となっています。植生改善などの対策として再生力の強いオーチャードグラスの導入が推奨されています。オーチャードグラス中生品種「ハルジマン」(平成13年北海道優良品種に認定、平成16年に品種登録)は、越冬性と耐病性に優れ、採草利用では1番草が多収であり、マメ科牧草との混播組み合わせでは良好な植生を維持し、さらにペレニアルライグラスとの混播でも利用できることから広く普及しており、高品質な飼料生産と植生改善に貢献しています。

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技能部門

「大規模圃場における土壌特性の2次元測定支援手段の開発」

受賞者:佐藤義一・大泉正文・小林朋哉・小田嶋和之

北農研では大規模畑作におけるスマート農業の展開を推進するため、現地農家圃場での実証試験に取り組んでいます。ここでは、1筆3~10ha程度の大規模圃場の土壌特性のバラツキを効率的に把握するため、電磁誘導探査装置を用いた土壌センシング法の技術開発と現地実証試験に取り組んでいます。この装置を用いて現地圃で正確な測定を行うためには、本測器の周辺から伝導性の物質を出来る限り排除すること、および、装置を地表面から一定の高さに維持する必要がありました。そこで、グラスファイバーポール製の折りたたみ式支持器具と圃場台車を考案、作製しました。この支援ツールを活用することで、短時間で大規模圃場の土壌特性のバラツキを面的に把握することができるようになりました。これにより、効果的な可変施肥や排水改良施工に向けた技術開発の加速化が期待されます。

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法人番号 7050005005207