研究活動報告詳細

「農研機構メッシュ農業気象データおよび同データを利用した牧草播種晩限日計算プログラム(新バージョン)」シンポジウムを開催
―農研機構の独自データとその農業利用―

情報公開日:2018年12月20日 (木曜日)

開催日時

平成30年11月29日(木曜日) 9時00分から12時00分

開催場所

農研機構北海道農業研究センター 大会議室

参加者数

49名
(うち生産者・農業団体13名、行政・普及関係2名、民間企業・一般1名、報道3名、教育・研究機関30名)

開催の趣旨

牧草播種晩限日計算プログラムは、気象庁アメダスデータを用いて道内の牧草の夏季播種の晩限(いつまでに行えばよいか)を簡便に計算するものであり、既に普及センターの指導等に活用され、現地実装されている。今回、アメダスデータに代わり農研機構メッシュ農業気象データを利用する新バージョンを開発した。メッシュ農業気象データでは、全国を約1km四方のメッシュに分割して気象データを算出できるため、より精緻な晩限日の計算が期待されるほか、大規模生産現場である北海道において様々な活用が期待されている。
そこで、本シンポジウムを開催し、農研機構メッシュ農業気象データおよび同データを利用した播種晩限日プログラムについて、概要を紹介し情報交換する場を提供する。

開催概要

開催に当たり、安東 郁男所長から「生産者にとって、従来の経験知に頼れないほど気候変動が進んでおり、農研機構の本成果が役立つことを願います」との挨拶のあと、前半では、農研機構農業環境変動研究センター 佐々木 華織氏がメッシュ農業気象データについて、データの概要、利用対象者の内訳や利用目的などの利用状況、鳥取県農試や栃木県農試などでの活用事例を紹介しました(※本ページ下部より資料のダウンロードが可能です)。
続いて、農研機構農業環境変動研究センター 大野 宏之氏がデータの利用方法やその出力の様子等を具体的に示しながら、未登録者や利用初心者の方々に利用イメージ概要をつかんでいただけるよう説明しました(※参照ページ : 農研機構メッシュ農業気象データシステム)。

休憩を挟んで、後半では、農研機構北海道農業研究センター 根本 学氏がメッシュ農業気象データを一つのファイルでダイレクトに取得できるよう開発したエクセル(表計算ソフト)組み込みモジュールについて、使用方法を説明しました。
最後に、農研機構北海道農業研究センター 井上 聡氏がメッシュ農業気象データを用いた牧草播種晩限日計算プログラムについて、牧草の播種晩限の説明をはじめ、北海道内の気候区分、必要有効積算気温、プログラムの具体的な使用方法を説明しました(※参照ページ : (農研機構メッシュ農業気象データ版)牧草播種晩限日計算プログラムおよび利用マニュアル)。

質疑応答では、予報データ利用についての質問などがあり、担当研究者はメッシュ農業気象データは日単位の更新データであるため、目的に応じて気象庁の最新の天気予報との併用が望ましいと回答しました。また、利用者による活用事例として、道総研中央農業研究センター 杉川 陽一氏より小麦の栽培での利用について報告いただきました。

メッシュ農業気象データや播種晩限日計算プログラムの今後の利用について、より一層の普及拡大が期待されるシンポジウムとなりました。

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安東 郁男所長の開催挨拶

講演の様子

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質疑応答の様子