研究活動報告詳細

無人で稼働させることができる自動運転田植え機見学会を開催しました

情報公開日:2019年6月28日 (金曜日)

農研機構九州沖縄農業研究センターは、6月13日(木曜日)、農林水産省によるスマート農業加速化実証プロジェクトの実証農家現地圃場(佐賀県神埼市神埼町城原 (有)アグリベースにいやま圃場)において、自動化技術などを活用した「スマート農業」を理解して頂き、普及を後押しする目的で、RTK-GNSSを利用した自動運転田植え機による田植え作業の見学会を開催しました。農研機構が開発した精度の高い作業を実現するこの機種の公開は西日本で初めてであり、佐賀県などから農業関係者約140名の参加者がありました。

自動運転田植機の特徴

1.直進と旋回の大幅な速度アップを可能とする自動操舵システムを開発

衛星測位情報などから求めた自機の位置を基に、ハンドルと操舵機構の中継部に組み込んだ操舵モータをECU (エレクトロコントロールユニット)で制御し、予め作成した経路に沿って走行するように自動で操舵を行います。特に旋回時は、独自開発の自動操舵システムにより、次の直進行程の開始位置に円滑かつ迅速に合わせることができ、田植機の最高速度(ベース機では1.86m/s)で植付作業を行っても熟練者なみの直進精度が誰でも得られます。

2.事前の経路作成不要で外周以外は無人運転可能

最初に圃場最外周の3辺を有人運転で植え付けることで圃場の形状を認識し、走行経路を自動で作成します。正方形や長方形になっていない不整形な圃場でも走行経路の作成が可能です。これまで運転者と苗補給者の少なくとも2名で行っていた田植え作業が、運転の監視と苗補給を兼ねた1名でも可能となります。

自動走行中の様子
自動走行中の様子

見学の様子
見学の様子

用語の解説

RTK-GNSS

リアルタイムキネマティックGPS測量の略:GPS衛星情報には誤差が生じるが、その誤差の補正情報を正確な位置情報がわかっている固定の「基準局」から携帯電話や無線を利用して「移動局」に送信し、「移動局」の位置をリアルタイムで測定する方法をいう。誤差は数cm程度で、一般的な乗用車のナビゲーションシステムよりもはるかに精密である。自動運転田植え機および自動運転コンバインもこのシステムで正確な運転が可能になる。

問い合わせ先

自動運転田植え機見学会事務局
E-mail:smart-Q2 @ml.affrc.go.jp
※メール送信時にはQ2と@の間のブランクを削除してください。