研究活動報告詳細

夏季の農業気象(高温に関する指標) 2013-2018

情報公開日:2019年4月 1日 (月曜日)

近年、夏季の高温による農作物の被害が多発しています。農研機構農業環境変動研究センター(旧 農業環境技術研究所)では、水稲の生育に影響を与える夏季の農業気象の概況を整理しています。具体的には、2013年以降について、夏季の猛暑日と熱帯夜、ならびに水稲の登熟期間の平均気温などの地域的な特徴を示し、気象データに基づく穂温の推定結果についても紹介しています。

2018年夏季の農業気象(高温に関する指標)

2018 年の猛暑日(日最高気温 35 °C以上)の記録回数は、1994 年以降の 25 年間で東日本が 1 番目、西日本が 1994 年に次いで 2 番目の順位でした。一方、熱帯夜(日最低気温 25 °C以上)の記録回数は、東日本が 1 番目、西日本では 2010 年に次いで 2 番目の順位となり、東日本・西日本とも記録的な猛暑となりました。

登熟前半の平均気温が 26 °Cを超えると、品質の低下リスクが増加します。出穂日から 20 日間(登熟前半)の平均気温が 26 °Cを超える地域は、関東以西の標高が低い平坦地に広範囲に分布し、最近の高温年である 2013 年の分布と類似していました。

穂温モデルを用いた解析により、7 月後半の穂温が、記録的な猛暑年の 2010 年を大きく上回った可能性が示されました。8 月前半についても、この時期に記録的な高温であった 2007 年と同程度の高さであったことが示唆されました。2018 年の夏は季節内の気温の変化が比較的大きく、出穂日が高温の時期と一致した地域では、イネが開花時の高温障害を受けた可能性があります。

2017年夏季の農業気象(高温に関する指標)

2016年夏季の農業気象(高温に関する指標)

2015年夏季の農業気象(高温に関する指標)

2014年夏季の農業気象(高温に関する指標)

2013年夏季の農業気象(高温に関する指標)