研究活動報告詳細

平成28年度文部科学大臣表彰 創意工夫功労者賞を受賞しました

情報公開日:2016年6月15日 (水曜日)

受賞者

動物衛生研究部門 技術支援センター 札幌支援チーム(北海道研究拠点)
髙瀬 和彦、能井 充敏、日諸 芳広

受賞対象

低コストで効果的な乳房炎試験牛管理技術の考案

創意工夫の概要

動物衛生研究部門北海道研究拠点では、乳牛の乳房炎被害を低減させるため、搾乳牛を用いて乳房炎の予防・治療研究を行っています。研究を遂行する上で試験牛の分娩時管理は極めて重要ですが、分娩監視には長時間の立ち会いが必要でした。また、乳房炎試験では大量の廃棄乳が生じますが、その処分には多額の経費が必要でした。受賞者は低コスト且つ効果的な分娩監視システムおよび廃棄乳の処理方法を考案し、乳房炎研究の進展に貢献しました。

まず、低コスト且つ効率的に分娩監視を実施するため、ウエブカメラで撮影されたリアルタイム画像・動画をどの場所からでもパソコンや携帯電話で随時確認できるシステム(図1)を構築し、分娩時の待機及び立会時間を大幅に減らすことができました。市販の分娩監視システム導入には一式50-70万円程度の費用が必要となりますが、今回考案した分娩監視システムは1万円程度で構築でき、大幅にコスト削減が図られました。

次に、廃棄乳を外部委託せずに適正且つ低コストに処理するシステム(図2)を構築しました。廃棄乳は滅菌後酢酸を添加して固形化し、ステンレス製ザルを用いて固形物と水分に分離します。水分は拠点内の浄化槽で処理を行いました。固形物は牛糞に体積比率10%以下で混和して堆肥化処理し、約3か月で良質な堆肥が生成できました。これらの技術で廃棄乳の処理が容易となり、処理コストが大幅に削減できました。また、堆肥を拠点内の採草地に散布することで廃棄乳の有効活用も図れました。

牛分娩監視システムの構築

廃棄乳の堆肥化処理等の検討

法人番号 7050005005207