研究活動報告詳細

令和元年度レギュラトリーサイエンス部門優良研究者表彰 受賞

情報公開日:2019年6月 6日 (木曜日)

令和元年5月21日(火曜日)に、山川睦海外病研究調整監らが令和元年度レギュラトリーサイエンス部門優良研究者表彰を受賞しました。

受賞業績は以下の通りです。

受賞者

農研機構 動物衛生研究部門山川睦、嶋崎智章、深井克彦、國保健浩、山田学、森岡一樹、舛甚賢太郎、亀山健一郎、西達也、山本健久

業績名

豚コレラウイルスの病原性等の解析

【業績内容】
豚コレラは豚コレラウイルスの感染による豚といのししの法定伝染病で、高い致死率と強い伝染力が特徴です。わが国では1992年の熊本県での発生を最後に豚コレラは確認されていませんでしたが、2018年9月、岐阜県の養豚場において26年ぶりに本病が発生し、その後岐阜県および愛知県で続発しています。初発農場の発症豚血液から豚コレラウイルスを分離し、豚を用いた感染実験を行ったところ、ウイルスを接種した豚から同居している健康な豚に伝染し、発熱や白血球減少等の症状を引き起こすことが確認されました。しかしながら、2週間の実験期間を通じて感染豚が死亡することはなく、2018年に分離されたウイルス株の病原性は過去に流行した株よりも低いことが明らかになりました。今回の豚コレラの発生においては特徴的な症状が出にくく、発症や感染の拡大を見逃す可能性があることから、飼養豚の日常的な観察を徹底し、異常の早期発見・早期通報に努めることの重要性を認識する結果となりました。また、遺伝子解析の結果、分離されたウイルスは、近年東アジアで検出されているウイルスと同じグループに属しており、海外から持ち込まれたことが示唆されました。これらの研究結果は、豚コレラの病態の把握や侵入経路の推定などに役立ち、防疫対策の強化に大きく貢献しました。


山川睦ら業績関係者