研究活動報告

令和2年度レギュラトリーサイエンス部門 優良研究者表彰

情報公開日:2020年7月13日 (月曜日)

受賞者

(農研機構 動物衛生研究部門)山川睦、深井克彦、森岡一樹、西達也、山田学
(日本ハム株式会社)松本貴之、北條江里、浦山佳那
(富士フイルム株式会社)中村健太郎、和田淳彦、牧野快彦

業績名

口蹄疫ウイルスに対する抗原検出キットの開発

【業績内容】
口蹄疫は家畜伝染病予防法により家畜(法定)伝染病に指定されており、世界的に最も重要な越境性動物疾病の一つです。病因となる口蹄疫ウイルスは、牛、豚、山羊、緬羊、水牛および野生動物を含む多くの偶蹄類に感染する上、伝染力が極めて強いため、一度流行すると甚大な経済被害をもたらします。口蹄疫の防疫においては、異常家畜の早期発見・早期診断が非常に重要です。これまで国内で口蹄疫を疑う事例が報告された場合には、検体が直ちに動物衛生研究部門海外病研究拠点に持ち込まれ病性鑑定が行われてきましたが、2010年に国内で発生して以降、現場で迅速に検査できる簡易キットの実用化への要望が強く、その開発が重要かつ急務となっていました。そこで、日本ハム株式会社と富士フイルム株式会社との共同研究を進めた結果、7種類の血清型が存在する口蹄疫ウイルスの共通抗原に反応するモノクローナル抗体と銀増感技術を用いて、全ての血清型を検出できる高感度な簡易抗原検出イムノクロマトキットの開発に成功しました。本キットによる簡易診断は国の特定家畜伝染病防疫指針にも一次検査法として記載され、2020年には都道府県の家畜防疫員が使用可能となり、口蹄疫防疫対策の強化に大きく貢献しました。今後は海外の口蹄疫発生国での診断への活用も期待されます。


表彰状