研究活動報告詳細

「ヒナ雌雄鑑別のための動物用内視鏡の改良」が平成26年度文部科学大臣表彰創意工夫功労者賞を受賞

情報公開日:2014年7月 3日 (木曜日)

受賞者

畜産研究支援センター業務第2科
宮下 修
柴田 充

創意工夫の内容

当科では、試験採卵鶏の繁殖及び育成を行っています。鶏群では主に雌鶏を使用するため、雄鶏を雌雄鑑別により早期に淘汰を行い、飼育コストの削減を行う必要性があるため、雌雄鑑別の作業を容易かつ確実に行う必要があります。
これまで、機器によりヒナの肛門からガラス管を挿入し、直腸壁を透過し卵巣または睾丸を直接観察する事により雌雄鑑別を行ってきました。この方法の特徴として、初生ヒナ鑑別士の肛門鑑別の様な特殊技能作業を行う事なく、簡便に雌雄判定を行える事です。
昭和30年代より現在まで同型の雌雄鑑別機(図1)を使用して、雌雄判定を行ってきました。しかし機器の経年劣化によって故障が頻発し、補修部材の調達もままならない状況になっており、次世代型の鑑別機の導入が喫緊の課題でした。
当科で使用していた昭和42年製の雌雄鑑別機
図1 当科で使用していた昭和42年製の雌雄鑑別機

そこで動物用細径内視鏡に着目し、プローブ先端部(対物レンズ部)及びグリップ部の改良を試みました。数種類のプローブから最適なものを選定し、レンズサイズなど従来機を参考に改良すると共に、鑑別時に最適な角度で内視鏡を挿入出来るようグリップ部を新たに採用する事によって、作業による疲労を軽減させ、操作性の向上を図りました(図2)。
改良した新型雌雄鑑別機
図2 改良した新型雌雄鑑別機

創意工夫の効果

新型機の導入効果として、旧型機は鑑別者一名が両眼もしくは片眼で覗くことにより使用する機器でしたが、今回使用した新型機はパソコンやモニターを介して使用する機器になるため、対象部位の拡大観察が容易になり、複数名での同時観察が可能になりました。鑑別作業熟練者から初心者に臓器の位置や形状など、細かに指導が受けられる事で、鑑別技術の伝授がスムーズに行える事になりました。(図3、図4)モニターを採用した事により、鑑別者の眼の疲労度が格段に改善し、従来に比べ鑑別率がアップしました。
新型内視鏡でモニターに映し出されたヒナの臓器画像
図3 新型内視鏡でモニターに映し出されたヒナの臓器画像

新型内視鏡のヒナ肛門挿入画像
図4 新型内視鏡のヒナ肛門挿入画像

法人番号 7050005005207