研究活動報告詳細

農村の持続的発展のための農地・農業用水等の資源管理技術の開発の評価結果を公表しました。

情報公開日:2011年5月17日 (火曜日)

プロジェクト名

農村の持続的発展のための農地・農業用水等の資源管理技術の開発

主査氏名(所属)

小前隆美(農村工学研究所)

1. プロジェクトの目的・概要

人口減少社会が到来するなど経済社会構造が大きく変化し、地球温暖化、気候変動に伴う渇水・ 洪水等の災害リスクの増大や農地・農業用水等の資源管理にかかる人的制約などの問題が懸念されるなかで、農村が持つ潜在力を最大限に引き出し、地域を活性 化・再生していくことが課題となっている。

資源保全に関連する施策の動向をみると、新たな土地改良長期計画(平成20年12月、閣議決 定)では、「自給率向上に向けた食料供給力の強化」、「田園環境の再生・創造」、「農村協働力の形成」の視点に立って事業を進めていくこととされ、また、 「食料・農業・農村基本計画」の見直しでは、食料自給率を概ね10年後に50%にまで引き上げることを目標に検討が進められている。

このような情勢の下、農地・農業用水は農業生産にとって最も基礎的な資源であり、食料自給力の向上や人口減少社会・気候変動リスクに対応して適切に保全管理していくための研究開発は、地域の安全・安心な暮らしや環境に直結する重要課題となっている。

そのため、本プロジェクト研究では、食料自給力の確 保にとって不可欠な資源である農地・農業用水の有効利用を加速する新たな資源再生・活用技術の開発を行うとともに、人口減少社会の到来に対応した効率的な 資源管理技術の開発、低炭素社会・気候変動リスクに対応した資源管理技術の開発を行い、地域社会が抱える課題解決に向けた取り組みを支援・先導することに より、農村の持続的発展に資するものである。

2.参画機関等

  • 農村工学研究所 農村総合研究部 部長
  • 農村工学研究所 農村総合研究部 広域防災研究チーム
  • 農村工学研究所 農村総合研究部 地域資源保全管理研究チーム
  • 農村工学研究所 農村総合研究部 水田汎用化システム研究チーム
  • 農村工学研究所 農村計画部 地域計画研究室
  • 農村工学研究所 農村計画部 事業評価研究室
  • 農村工学研究所 農村環境部 生態工学研究室
  • 農村工学研究所 農村環境 部水環境保全研究室
  • 農村工学研究所 農地・水資源部 上席研究員
  • 農村工学研究所 農地・水資源部 水文水資源研究室
  • 農村工学研究所 農地・水資源部 用水管理研究室
  • 農村工学研究所 施設資源部 上席研究員
  • 農村工学研究所 施設資源部 水路工水理研究室
  • 農村工学研究所 施設資源部 水利施設機能研究室
  • 九州沖縄農業研究センター 土壌環境指標研究チーム

3.評価委員の氏名・所属

筑波大学 大学院生命環境科学研究科 佐藤 政良 教授

東京大学 大学院農学生命科学研究科 溝口 勝 教授

農林水産省農村振興局農地資源課農地・水・環境保全対策室 田中 龍太 室長

4.研究成果の概要

13の研究課題について農工研の5研究部、12研究室・チーム及び九州沖縄農業研究センターが参画し、2010年度の研 究内容について報告がなされた。2010年度の主な成果としては、論文が17編、成果(普及)1編、特許出願1件、成果(参考)1編、著書・広報・普及誌 が8編、口頭発表13編となっている。

5.評価結果の概要

  • プロジェクト全体としての達成度は高いものと評価される。
  • いくつかの課題については、最終目標に対応したレベルに達していると評価できる。
  • 課題の中には、エンドユーザーを意識した明確な目標を設定し、研究手法を更に洗練することにより最終目標が達せられると評価されるものがある。
  • 平成21年度の研究に比べ大幅に進歩していると評価される。
  • 現場の課題をうまく研究テーマとして対応していると評価できる。
  • 今後は研究成果のPR(広報)が重要と思われる。
  • プロジェクトの目標に対し、自然科学および社会科学の側面から研究課題を設定し、多様な専門分野を有する研究者の知見に基づく総合的な研究がおこなわれ、高い成果が得られている。
  • 農村地域における過疎化・高齢化の更なる進展が見込まれる中、農地・農業用水等の資源の適切な保全管理を継続・強化することは重要な課題であることから、本プロジェクト研究の成果活用が期待される。

6. 評価結果を踏まえた改善措置概要

  • エンドユーザーを意識した目標の設定が必要な個別課題があるとの指摘に対しては、次期中期計画の研究展開において、研究目標の明確化を図るとともに、当初の研究目標の達成を図っていく。
  • 研究成果の活用と研究成果のPR(広報)を図るべきとの指摘については、次期中期計画の研究展開において、効率的かつ効果的な研究成果の普及・活用を図ることとする。
法人番号 7050005005207