研究活動報告詳細

平成26年度第4回東北農研連携推進ツアー

情報公開日:2014年8月19日 (火曜日)

第4回連携推進ツアーでは、8月8日(金曜日)に「農事組合法人土谷グリーンファーム」(奥州市)と「農事組合法人宮守川上流生産組合」(遠野市)を総勢11名で訪問しました。

水田作研究領域の菊池上席研究員の案内で訪問した土谷グリーンファームは、全国豆類経営改善共励会大豆集団の部で平成20年に「農林水産大臣賞」、平成23年に「生産局長賞」を受賞しており、大豆生産の高い技術力に定評があります。主な栽培品種は東北農業研究センター育成の「リュウホウ」ですが、昨年度までの2年間は当センター育成の大豆品種「シュウリュウ(東北166号)」の現地試験にご協力いただき、今年度も9haほど栽培されています。代表理事の佐藤匡邦さんによれば、今年は非常に生育がよい一方、育ちすぎて倒伏の懸念もあり、播種期を再検討していくお考えだそうです。来年度は大豆作付面積のすべてを「シュウリュウ」で対応する予定で、既に実需者の方々にも積極的に宣伝し、高評価をいただいているとのことです。江刺地区内での「リュウホウ」の普及は、土谷グリーンファームの取り組みがきっかけだったとうかがいました。今回の「シュウリュウ」の導入も、普及拡大への大きな弾みとなりそうです。

次に訪問した宮守川上流生産組合は、東北地域農林水産・食品ハイテク研究会のコーディネーター酒井眞次さんからご紹介いただきました。ブロックローテーションによる転作大豆への取り組み開始後、直売所設立や農産物加工、園芸作物の導入等により経営の多角化を進め、平成22年には日本農林水産祭むらづくり部門で天皇杯を受賞した団体です。今回の訪問では、鉄コーティング湛水直播技術の実施圃場をはじめ、「シュウリュウ」の試験圃場、夏秋トマト栽培に活用している育苗ハウス、豆腐・ジュース・どぶろく等の加工施設、直売所をみせていただきながら、代表理事の多田誠一さん、理事の浅沼敏彦さんにお話をうかがいました。宮守川上流生産組合では、湛水直播栽培技術を3年前から導入しているそうで、今年度は1.5haで実施しています。田植期の作業分散が導入の主な目的ですが、より省力化を図るためには、播種と同時の殺虫剤散布ができればよいとのご要望をいただきました。

なお今回は、遠野市への移動途中に、ホップ生産全国一の岩手県において有数の産地である江刺区梁川を訪れる機会に恵まれ、江刺忽布農業協同組合代表理事の菊池均さんに圃場を見せていただきました。これまでビール会社との契約によりホップ栽培に取り組んでこられたそうで、近年は高齢化により雇用労働者の確保に大変ご苦労されているとのお話です。ホップ栽培農家も減少しているとか。東北農業の重要な基幹作物が稲であるため、昨今は集約した農地をベースにした大規模稲作経営に関心が集中しがちですが、急速に高齢化が進む中山間地域では産地としての維持が困難になりつつある現状をあらためて思い知らされた一コマとなりました。

土谷グリーンファームでは、新品種「シュウリュウ」が見事な育ちぶり
土谷グリーンファームでは、新品種「シュウリュウ」が見事
な育ちぶり

江刺忽布農協の担当者からホップ生産の現状をお話いただきました
江刺忽布農協の担当者からホップ生産の現状をお話いた
だきました

移植と遜色ない、宮守川上流生産組合の湛水直播栽培圃場の様子
移植と遜色ない、宮守川上流生産組合の湛水直播栽培
圃場の様子

法人番号 7050005005207