研究活動報告詳細

平成27年度第1回東北農研連携推進ツアー

情報公開日:2015年6月10日 (水曜日)

東北農研で開発されたもち性小麦「もち姫」は、世界に先駆けた「もち性品種」であることから、新たな需要が期待できる小麦です。平成27年度1回目の東北農研連携推進ツアーは、6月5日に「もち姫」(栽培現地では「もち小麦」とも呼ばれています) の普及に取り組んでおられる観光農園「アグリの里おいらせ」 (青森県上北郡おいらせ町) と「道の駅ろくのへ」(六戸町) に、谷口上席研究員 (畑作物育種グループ) を含む総勢11名で訪問しました。当日は、東北農研も参加している「もち小麦商品開発研究会」の会長であり、もち小麦の食品機能性研究第一人者の青森県立保健大学・藤田教授にもご同行いただきました。

「アグリの里おいらせ」では、青森県南地区農産物や生産した果実の販売を行うとともに、園内にはレストランを併設しています。もち小麦に対する取り組みは研究会に参加した2年前からですが、「もち姫」の作付から加工・販売まで取り組み、おいらせ町の特産品として普及を目指しています。紹介いただいた下道さんによれば、栽培による原料の確保から一般消費者向けの商品開発、近隣の多くの給食センターへの「すいとん」等給食材料の提供も行っており、多岐にわたり精力的に活動を展開されています。藤田教授によれば「もち姫」は"もちもち感"と"つるつる感"を併せ持ち、血糖値が上がりにくい、歯などにくっつきにくくて小さくなりやすいことから飲み込みやすい、とのこと。今後は給食用のみならず、高齢者向け食品、介護施設等での利用も期待できるそうです。また、最近では三重県 (製粉業者) からも「もち姫」粉を受注するなど、青森県以外でも、もち小麦活用の取り組みが始まっているとのお話もありました。もち小麦は、おいらせ町における6次産業化の取り組みを中心に、さらなる普及が目指せる食材であることを感じました。当日は「もち姫」の生育状況も拝見し、耐雪性を向上した新たなもち性小麦品種育成への要望も頂戴するなど、様々に意見交換しました。昼食には同施設内レストランにおいて、「もち姫」を使用した料理 (すいとん、ピザ、団子、ゆべしなど) を (血糖値が上がりにくい食材であることに安心しつつ?) 大変美味しくいただきました。

次に訪問した「道の駅ろくのへ」は、六戸町農産物の販売、加工品の開発とともに「もち姫」の加工品開発・販売を手がけており、現在は「もち姫せんべい」、「もち姫おかき」、「もち小麦麺」を販売中です。製品は特に高齢者や幼児に好評とのことでしたが、継続して「もち姫」の加工品開発に取り組まれています。加工の際には難しい面も感じておられるとのことで、こちらでも貴重なご意見を伺うことができました。

もち小麦に対する熱心な取り組みを拝見し、新たな需要が期待出来る素材であることを改めて実感できたツアーでした。今後も「もち小麦商品開発研究会」への参加を含め、東北農研としてもち小麦普及に向けた取り組みへの継続した協力が必要と感じました。

アグリの里おいらせの「もち姫」圃場
アグリの里おいらせの「もち姫」圃場見学
アグリの里おいらせレストランの「もち姫」スイーツ
アグリの里おいらせレストランの
「もち姫」スイーツ
道の駅「ろくのへ」の「もち姫」加工品の説明
道の駅「ろくのへ」の「もち姫」加工品の説明
道の駅「ろくのへ」の「もち姫」せんべい
道の駅「ろくのへ」の「もち姫」せんべい
法人番号 7050005005207