研究活動報告詳細

平成28年度第1回東北農研連携推進ツアー

情報公開日:2016年9月21日 (水曜日)

8月5日 (金曜日) に秋田県羽後町の「農業生産法人 株式会社 そば研」を訪問しました。畑作園芸研究領域の森山主任研究員の案内のもと、総勢11名での訪問でした。羽後町はソバを水田転作の主力品目として位置づけ、町独自に補助事業を実施してソバの振興に力を入れています。そば研は、羽後町のソバ振興における中心組織として、播種から収穫・乾燥調製・製粉までの工程を一貫して行うとともに、独自の販路開拓・商品開発に取り組んでいます。

8月初旬は夏ソバ (春に播種し夏に収穫) の収穫時期で、秋ソバ (夏に播種し秋に収穫) の播種時期でもあります。訪問した日も夏ソバの収穫が行われていました。そば研では夏ソバの収穫後に、東北農研育成のソバ品種「にじゆたか」を使って秋ソバの生産を行っています。ソバ研の代表者の猪岡専一氏によりますと、「このような作業スケジュールに加え、広域にわたって町内に圃場が分散していることから作業効率が悪く、夏ソバの収穫は早め、秋ソバの播種は遅めになる傾向があり、適期の収穫、播種が難しい状況にある」とのことです。しかも分散する圃場のなかには山間部の狭小な圃場も多く、平均反収が低いことも問題になっていました。また最近では、当地で採種する「にじゆたか」が小粒化してきて、本来の「大粒で子実外観が優れる」という特性を活かし切れなくなっているそうです。

そば研では今年、夏ソバとして「キタワセソバ」を栽培しています。しかし今後は、2016年に東北農研が開発した夏ソバ向け品種「夏吉」に換えていく予定とのこと。そば研が行った試食では「夏吉」が非常に高い評価を得たとの嬉しいお話もうかがいました。 意見交換の折には、「にじゆたか」や「夏吉」に続く新しいソバ品種の育成についても要望が寄せられました。

栽培技術の様々な課題から品種開発まで、今後のソバ研究を進めていく上で貴重なお話を伺うことができた一日となりました。

写真1
にじゆたか採種圃場の見学
写真2
収穫中のソバ圃場の見学
写真3
そば研事務所での意見交換
法人番号 7050005005207